258: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 23:54:32.67 ID:6iS857jM0
「それを言うなら一色くんも練習で忙しいんじゃない? 20時からの勉強会も毎日は大変だよね?」
「そうかもしれないけど、このクラスから退学者なんて出させれないよ。僕にできることならなんだってやるさ」
彼の目には強い炎が宿っているようだった。
嘘偽りなく、彼は純粋にこのクラスを大切にしているようだった。
「それでも1人より2人居た方が良いでしょ? お邪魔でなければわたしもいいかな?」
「うん、わかった。じゃあお願いする。夕方17時からの勉強会の先生役はもう他の人にお願いしたから、僕たちは20時からで。もちろん忙しかったりする日は来なくてもいいからね」
わたしは頷く。
これで赤点候補者の進行度を近くで確認できる。
さて、とはいえ問題はここからだ。
先生役として勉強会に参加すること自体は、こうやって声をかけるだけでなんとかなると想定がついていた。しかしこの先、問題は生徒役である赤点候補者が集まってくれるかどうかが問題だ。
「で、来てくれるのかな? みんなは」
「幸い、部活動をやっている人で危なそうな人は全員了承してくれたよ。毎日は無理かもしれないけど極力参加するって」
「あ、そうなんだ。よかった」
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