257: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 23:54:01.06 ID:6iS857jM0
【>>255
4:気付かない】
放課後、わたしはすぐに生徒会室へ向かうことなく一色くんの席へと近付いていた。
他でもない赤点候補者への勉強会について進言しておきたいことがあったからだ。
「一色くん、今いいかな?」
「あぁ春宮さん。生徒会はいいのかい?」
「うん、まだ大丈夫。どうせゲーム……じゃなくて、16時過ぎまではのんびりしてると思うから。で、勉強会のことなんだけど、わたしも参加してもいいかな?」
「春宮さんが? それは願ってもないことだけど、色々と忙しいんじゃないの?」
「今のところ運動部に混ざって運動くらいしかしていないからね。全然忙しくないよ」
一色くんの所属するバスケ部とは2週間ほど前に対決をして勝利を収めている。その場に居た彼なら、わたしが生徒会で何をしているのか想像がつきやすいだろう。
本当にわたしは生徒会で何をやっているのだろうか、という疑問は置いておいて、今は勉強会の予定について集中する。
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