アイドルと僕
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49:名無しNIPPER
2021/11/14(日) 23:23:43.80 ID:8SQh1bWVO
「彩、最近大丈夫?」

もうすぐ加入が発表されるという頃の大学からの帰り道、いつもの四人組の中で一人だけ私と帰り道が同じねるがそう問いかけて来た。

「え?」
以下略 AAS



50:名無しNIPPER[saga]
2021/11/18(木) 20:37:35.48 ID:2jHYLJfjO
そのまましばらく二人で並んで歩いた。こうやって大学終わりに友達と一緒に歩いて帰るなんてことも、もしかしたら今後はできなくなるのかもしれない。

まだ訪れてはいない、でもこれからそうなりそうな予感のする未来に、勝手に寂しくなった。

あの教授の授業はつまらない、学食の新作を食べたかどうかなんて、そんな話をすることも。
以下略 AAS



51:名無しNIPPER[saga]
2021/11/18(木) 23:05:10.39 ID:kEvTCSbVO
「私、アイドル始めるんだ」

少し恥ずかしそうに、でもそれ以上に嬉しそうでもあった。

「あ、アイドルっていってもその、本当のアイドルってわけじゃなくて、なんちゃってなんだけどさ……」
以下略 AAS



52:名無しNIPPER
2021/12/01(水) 01:43:40.12 ID:t1e2pFQTO
大学三年ともなれば、周りの人間は二分化されていく。意識高くインターンシップやら留学やらに動き出す奴らと、種族大学生と言うべきか、堕落して特に何かを頑張ったりもしていない奴ら。

どちらかと言えばガリ勉優等生タイプが多いうちの大学は、どちらかと言えば前者が多い。もちろん一定数、大学でビューを勘違いした奴らが遊んでいるだけの場合もあるが、そんな奴らはごく一部だ。橘だって見た目こそ金髪を伸ばしてピアスを開け、これぞ大学生というようにチャラついているものの、後期からは大学を休学して一年間海外留学に行くらしい。本人は恥ずかしがって「ダンス留学だよ」と口にしているものの、大手商社を目指していると聞いたことがある。あいつはあいつなりに、目標に向かって努力をしているらしい。

そんな中で俺は、何を頑張っていいのかということが分からないままに何となくで生きている。なぜ頑張らないといけないかということではなくて、何に取り組んでいいのかが分からないというのは、結構なコンプレックスになることなのかもしれない。頑張っている人を見ると、自分が無性に恥ずかしくなる。
以下略 AAS



53:名無しNIPPER[saga]
2021/12/05(日) 23:55:56.02 ID:04wBbqkzO
何かを頑張らないといけない気がする。でも何をすれば良いかは分からない。

それがもどかしい。

高校生の頃はもっと何も考えずにいられた。少しでもいい大学に進学するために勉強する。部活を頑張る。
以下略 AAS



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