【ARIA×モバマス】高森藍子「そのあたたかな手に」
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7: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 18:50:34.96 ID:1dnQeO7k0
ARIAカンパニーの二階部分は、普通の家で言うところのダイニングになっていて、キッチンや冷蔵庫、大きめのテーブルと椅子、そしてアリア社長専用のデスクなんかがある。キッチンでは、アイさんが料理をしていた。良い匂いがする。

「おはようございます!」

私が言うと、アイさんは料理の手を止めて振り向く。
以下略 AAS



8: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 18:55:00.61 ID:1dnQeO7k0
私は目の前にある目玉焼きにフォークを伸ばす。下に敷いてあるベーコンがカリカリに焼けていてとてもおいしそう。目玉焼きを半分に切ると、少しだけ緩い黄身が溢れる。私は真ん中に置かれているパンの籠からパンを取り、切った目玉焼きをそのパンの上に乗せる。私はこぼれないように、でも大胆にそれにかぶりつく。

「……」

私が朝ごはんと格闘していると、頬杖をついて私をずっと見ているアイさんと目が合った。私はなんだか急に恥ずかしくって、朝ごはんを食べる手を止めた。
以下略 AAS



9: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:01:02.47 ID:1dnQeO7k0
朝食を終えると、アイさんは私をARIAカンパニーの一階部分へと連れて行った。

「藍子ちゃん。ゴンドラに乗った経験は?」

「えっと、小さい頃に一度だけネオ・ヴェネツィアに来ていたみたいで、その時に乗ったらしいんですけど、あまり覚えていなくて……」
以下略 AAS



10: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:06:46.96 ID:1dnQeO7k0
その思い出は、小さな頃、初めてネオ・ヴェネツィアでゴンドラに乗った時の記憶。もみあげから生えた二つの髪の毛の房が印象的な、とってもあたたかい手をしたウンディーネ。

「……どうしたの?」

アイさんの声が聞こえ、私は我に返る。
以下略 AAS



11: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:10:56.41 ID:1dnQeO7k0
「もみあげから生えた二つの髪の毛の房が印象的だった水先案内人の方なんですけど、その人の手の温かさが、アイさんの手のあたたかさと似ていたんです。だから思い出せたんです」

「…………」

「ア、アイさん?」
以下略 AAS



12: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:15:07.47 ID:1dnQeO7k0
「じゃあ、試しにここら辺をゴンドラで漕いでみよっか」

「はい」

アイさんに示されたのは、先ほどのゴンドラとは違い、黒色をしたものだった。一人前、つまりプリマウンディーネが使うゴンドラはお客様を乗せるための船なのだが、両手袋と片手袋、つまりシングルとペアはこの練習用の黒いゴンドラを使うそうだ。
以下略 AAS



13: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:21:05.50 ID:1dnQeO7k0
「よっしょ……ほいしょ……」

一体どれくらい時間がたったのか。蛇行を続けながらも、なんとか数メートル進んだ。その時、後ろからアイさんの声が聞こえた。

「オッケー!じゃあ、今度は船首をこっち側に向けて漕いでみようか」
以下略 AAS



14: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:25:22.19 ID:1dnQeO7k0
てっきり怒られてしまうかと思っていたから、変な声が出てしまった。

「全然良いよ。良い感じだよ、藍子ちゃん!」

「そのままバックしちゃったのにですか……?」
以下略 AAS



15: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:30:04.16 ID:1dnQeO7k0
内心息巻いていると、アイさんはそんな私の心を知ってか知らずか、私の顔を見て微笑みながら口を開く。

「うん。その意気、だよ。じゃあ、さっそく、一番重要なことから教えようかな」

「はい!」
以下略 AAS



16: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:34:19.67 ID:1dnQeO7k0
今回はこれでおしまいです。次もよろしくお願いします。


17:名無しNIPPER[sage]
2020/06/28(日) 03:14:11.31 ID:y7z29fM30
もう少し書き溜めて1スレにまとめればいいのになぁ


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