【ARIA×モバマス】高森藍子「そのあたたかな手に」
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10: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:06:46.96 ID:1dnQeO7k0
その思い出は、小さな頃、初めてネオ・ヴェネツィアでゴンドラに乗った時の記憶。もみあげから生えた二つの髪の毛の房が印象的な、とってもあたたかい手をしたウンディーネ。

「……どうしたの?」

アイさんの声が聞こえ、私は我に返る。

「あ、いえ……少し思い出して……」

私はアイさんに手を引かれ、ゴンドラに乗りこみながら言う。

「思い出したって?」

アイさんは私に尋ねながら舳先に両足をつけると、オールでもって漕ぎ始めた。私はゴンドラに配置されている椅子に座ると、アイさんが手を引いてくれた方の手、つまり左手を右手で握ってみた。

「はい。さっき、小さい頃に一度ゴンドラに乗ったって言ったじゃないですか」

「うん」

アイさんは極めて自然に船を漕ぐ。水が滑らかさを極端に発揮しているように見えるそのオールさばきは、アイさんの水先案内人としての力量を表していた。

「その時のこと、今の今まで覚えていなかったんですけど、アイさんの手を触ったら、急に思い出せたんです」

「へぇ、どんな思い出?」



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