【ARIA×モバマス】高森藍子「そのあたたかな手に」
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◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:10:56.41 ID:1dnQeO7k0
「もみあげから生えた二つの髪の毛の房が印象的だった水先案内人の方なんですけど、その人の手の温かさが、アイさんの手のあたたかさと似ていたんです。だから思い出せたんです」
「…………」
「ア、アイさん?」
私が思い出した内容を話し終わると、アイさんは驚いたような顔をしたまま、オールを漕ぐのもやめて、しばらく呆然としていた。そしてそのまま目を瞑ると、静かに息を吐いた。アイさんはしばらくした後に目を開いて、私に向かってほほ笑んだ。微笑んでいるアイさんの目の奥には、どうしてか悲しさのようなものが少しにじんで見えた。
「……それは、とってもすごいミラクル、だね」
アイさんは漕ぐのを再開すると、噛みしめるようにそう言った。
「はい。ミラクルかもしれません」
しばらくアイさんが漕ぐ船を体験した後、今度は私がゴンドラを漕ぐことになった。
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