【ARIA×モバマス】高森藍子「そのあたたかな手に」
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◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 19:25:22.19 ID:1dnQeO7k0
てっきり怒られてしまうかと思っていたから、変な声が出てしまった。
「全然良いよ。良い感じだよ、藍子ちゃん!」
「そのままバックしちゃったのにですか……?」
「うん。私が初めてゴンドラを漕いだ時よりも全然上手だよ。これならすぐに上達するね」
「ほ、本当ですか……?」
「本当本当。恥ずかしいけど、私の一番最初の漕ぎっぷりは、それはもう見ていられないほどだったんだから。第一、ちゃんとバランスをとって船を操縦できるっていう時点で素質十分なんだから!……これから一緒にがんばろ?」
アイさんはそう言って、私に手を差し出してくれた。私がその手をつかむと、アイさんは私を陸地へと引っ張ってくれた。やっぱりその手はどこかあたたかくて、私もこんなあたたかな手を差し伸べられるような水先案内人になりたいと思った。
「……はい!頑張ります!素敵なウンディーネになれるように!」
私はそうアイさんに返事をした。あたたかな手を差し伸べられるような水先案内人になりたい、じゃだめだ。あたたかな手を差し伸べられるような水先案内人になるんだ。絶対。
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