俺は愚かな男だった
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1:名無しNIPPER
2020/05/02(土) 16:12:08.45 ID:U/0i3R4vO
林田さんは文芸部の部長だった。

うちの高校では何かしらの部活に入ることが義務付けられている。楽そうだからというりゆうで選んだ文芸部に、彼女はいた。

文芸部には林田さんの他に二年の西口さんという先輩もいた。先輩は他にも何人かいたのだけど、籍を入れているだけで部室になっている空き教室に来ることは稀だった。

林田さんは小説を書いたり読んだり。西口さんは読み専で、俺はというと林田さんの真似事でキーボードを叩いたり、西口さんお勧めの難解な小説を読んで頭痛をおこしたりしていた。

「今年は尾関くんだけみたいだね、歓迎するよ」

そう言って微笑んだ彼女の笑顔を、俺は今も覚えている。

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2:名無しNIPPER[sage]
2020/05/02(土) 16:35:14.88 ID:diw/UuwB0
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以下略 AAS



3:名無しNIPPER
2020/05/02(土) 19:39:15.23 ID:U/0i3R4vO
林田さんは綺麗な人だった。

立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花、という言葉を最初に聞いた時に、真っ先に彼女のことを思い浮かべてしまうほどには。

腰の辺りまで伸ばしたサラサラロングの黒髪、ぱっちりおめめに華奢な体つき。儚げな雰囲気も合わせて持てば、そりゃモテる。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER
2020/05/02(土) 19:48:50.58 ID:U/0i3R4vO
林田さんは小説家志望だった。

文芸部の活動中に書いた作品は、文芸誌を作るのではなく新人賞などに投稿していた。西口さんが読み専だったし俺も素人だったから、作りたくても作れなかったというのが正しいのかもしれないが。

文芸部に一緒にいたのは半年くらいの期間だったが、掌編短編含めて数えきれない数の作品を彼女は書いていた。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage]
2020/05/03(日) 00:33:22.05 ID:Jr694xgDO
期待


6:名無しNIPPER
2020/05/03(日) 01:25:39.57 ID:Fl7pmNM80
林田さんは小悪魔だった。

一学期定期テスト前、西口さんは勉強のために部活を休んでいた。林田さんも西口さんも、学年でトップ10に入っているらしい。

西口さん曰く、「私は勉強しないとだけど、林田さんは本物の天才」とのこと。確かに、テスト期間になってもこうやって毎日部室に来て、それでもトップ10に入るのならよっぽどだろう。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER
2020/05/03(日) 10:19:29.57 ID:L+SJ2wp0O
林田さんはいじめられていた。

美人でモテるから、同性の嫉妬をかっていたらしい。

「尾関くん、ペンかしてくれない?」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER
2020/05/06(水) 21:06:12.65 ID:tjTNbqEAO
林田さんはめんどくさい人だった。

いつも通り部室で三人でいると、林田さんに問いかけられた。

「ね、尾関くんはにしちゃんと私のどっち派なの」
以下略 AAS



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