俺は愚かな男だった
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8:名無しNIPPER
2020/05/06(水) 21:06:12.65 ID:tjTNbqEAO
林田さんはめんどくさい人だった。

いつも通り部室で三人でいると、林田さんに問いかけられた。

「ね、尾関くんはにしちゃんと私のどっち派なの」

「何ですかそれ、派閥とかあるんですか?」

「私とにしちゃん、どっちが好き??あ、二人ともっていうのは無しね」

「聞いてねぇこの人」

林田さんも西口さんも嫌いじゃない。でも、それを問われてどちらを好きと返すのも照れ臭かった。

西口さんも読んでた本を机におき、ニヤニヤしながらこちらを見ている。どちらと答えてもめんどくさい未来が見えている。

「西口さんのがいつも一緒に帰ってるから話しやすいっすね」

緊張しないし。

「えー、尾関くん、私のこと好きなの? 困るなぁ」

ここぞとばかりにニヤニヤしていじってくる西口さん。やっぱりめんどくせぇ。

「そっか……所詮私はその程度なのね……」

そう言って落ち込む不利をする西口さん。いやあんた男いるじゃん! 男いるか未確定な西口さんを答えた方がまだましそうだからって理由で西口さんを選んだんだけど。

やっぱりこの人たちはめんどくさい。でも、それも含めてここは居心地が良いのだと思う。


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