12:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:21:05.43 ID:lh55PHNT0
――帰りの車中
ブーン…
13:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:21:34.31 ID:lh55PHNT0
まつり「時間さえあれば、小説も読んでみたいと思うのです?」
P「どうだろう。みんなが出てる映画やドラマの原作だったら読むだろうけど、それ以外となるとわからないな」
まつり「Pさんは、それでも平気なのですね」
14:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:22:43.19 ID:lh55PHNT0
そうして腹の内を探り合うような会話をして、改めて理解したことがあった。
まつりがいつもどこか本心を秘めながら話すのは、それが彼女のポリシーだから。
場を和ませるためなら、たとえしょげていなくても「しょんぼりなのです」と言う。
15:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:23:11.41 ID:lh55PHNT0
夢破れた私にとって、この劇場で切磋琢磨しながら夢を追いかける女の子たちの姿はあまりにも眩しかった。
だからこそ彼女たちの前では弱音を吐かず、せめてしっかり者のプロデューサーでいたかった。
私が女優を目指していたことを知っているのは高木社長と音無さん、そして先輩から事前に事情を聞かされていた765プロオールスターズの13人だけだ。
16:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:23:40.91 ID:lh55PHNT0
――ある日の定期公演終演後
P「今日はご来場ありがとうございました」
17:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:24:14.05 ID:lh55PHNT0
P(さて……ライブも終わったし、さっさと残ってる書類完成させなきゃ)
P(えっと、夜想令嬢の広告の発注に、Cleaskyのドラマスタッフとの打ち合わせ資料に、トゥインクルリズムの殺陣の先生へのご挨拶に……)
P(あーっ、ダメだ! 頭がこんがらがってきた。大きい新企画をこれだけ同時進行させるのは無茶すぎたか)
18:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:24:51.91 ID:lh55PHNT0
P「!! これ……シャイニープリンセスの変身ブローチ。大人向けのリバイバルグッズで、完全受注生産だった――」
P(ずっと欲しくて予約するつもりでいたけど、忙しくてなんだかんだしてるうちに予約受付期間が終わって、泣く泣く諦めてたのに……)
まつり「シャイプリの大ファンだったPさんへの、姫からのささやかな気持ちなのです――って」
19:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:25:30.67 ID:lh55PHNT0
それから数ヶ月後、39プロジェクトでは新たな試みが始まり、夜想令嬢やCleaskyなど6つの新ユニットがお披露目された。
横須賀でのライブでD/Zealの結成が高らかに発表され新ユニットの活動も後半戦に入る中、いよいよまつりの新ユニットが動き出した。
20:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:26:21.27 ID:lh55PHNT0
まつり「なるほど……とっても不思議で幻想的で、心が揺さぶられるようなお話なのです」
エミリー「はい。私もすぐに物語の世界へ引き込まれました。けれど……なんだか悲しいお話ですね」
まつり「ほ?」
21:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:26:51.12 ID:lh55PHNT0
――その後
P「まつり、ユニット衣装の件なんだけど――あら、休憩してるのかと思ったらファンレターの返事を書いてたのね」
22:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:27:30.54 ID:lh55PHNT0
P「この間届いた手紙には、それらのライブの感想に加えて、まつりの新しいユニットが結成される日を楽しみにしてるって書いてあったね」
まつり「その期待に応えられる素晴らしいユニットになること間違いなしなのです。お返事にもそのように書いたのですよ」
P「おっ、随分な自信だね。まつりとしては、あの世界観といいお姫様の本領発揮の絶好の機会だもんね」
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