1:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 16:13:15.02 ID:eEyX7Fuh0
「補講やらは特に無かったよな」
「はい」
「なら四時に迎えに行く。その後は直でボーカルレッスンだ」
「分かりました」
「ここまでで何かあるか、肇?」
「ところで、凛さんが先日デートをしたそうです」
打ち合わせ室に他のアイドルや同僚達の姿は無い。
事務室の方から控え目に響くコール音だけが場を満たしている。
机上のスケジュール表を意味も無く一度裏返し、俺は話を続けた。
「定例ライブもそろそろだからな。不安な箇所は一つずつ均していこう」
「そうですね……今度の曲はブレスのタイミングが難しいです」
「俺からもトレーナーさんに言っておく」
「ありがとうございます、Pさん」
「さて、肇からは何かあるか?」
「凛さんが、担当さんとデートを楽しまれたそうです」
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2:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 16:27:31.95 ID:eEyX7Fuh0
「肇」
首を振り、小さく息を零す。
どう言ったものか指先をこね回している間も、肇はじっと俺の顔に視線を注いでいた。
3:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 16:40:11.48 ID:eEyX7Fuh0
「……ごめんなさい」
「いや……俺も、言葉が悪かった。すまない」
4:名無しNIPPER[sage]
2020/01/26(日) 16:42:52.12 ID:eEyX7Fuh0
お年頃の天女こと藤原肇ちゃんのSSです
i.imgur.com
5:名無しNIPPER[sage]
2020/01/26(日) 16:50:02.74 ID:/OZCAR1Jo
無断転載かな?
6:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 16:55:52.85 ID:eEyX7Fuh0
◇ ◇ ◆
休日の池袋は芋を洗うかのような有様だった。
7:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 17:09:22.23 ID:eEyX7Fuh0
お仕事で、今後必要になるかもしれませんので、
肇ちゃんのお洋服選びのお仕事を手伝って頂けるでしょうか。
お仕事で。わくわく。
8:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 17:29:31.22 ID:eEyX7Fuh0
「それで、何と言う店でしたか」
「あ、それはですね」
9:名無しNIPPER[saga]
2020/01/26(日) 17:56:59.59 ID:eEyX7Fuh0
肇が何度も深く頷くと、彼女は満足げな笑みを浮かべながら雑踏の中へ溶け込んでいった。
肇はその場でしばらく固まったままで、やがて気付いたように掌の紙切れを開く。
一分ほど黙読してから折り畳み、ようやく俺の近くにぎこちなく歩み寄って来た。
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