278: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:10:03.82 ID:ZRhpxi3E0
P「消されたって、誰が……もしかして社長が?」
善澤「高木ではないな。彼も驚いていたからね」
P「じゃあ誰が……まさか、コーエンですか?」
279: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:17:44.04 ID:ZRhpxi3E0
その頃、紗代子と他のアイドルの面々は、ヒュッテ……いや、プロデューサーがずっと隠れていた階段にあるトマソンに集まっていた。
のり子「これってジグソーパズル? けっこう大きいね」
紗代子「はい。これだけは運び出して欲しいって言われてて……わあ、山の写真のパズルなんだ」
280: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:18:35.99 ID:ZRhpxi3E0
静香「世界で2番目? なんだか変わっているというか、半端ですね。世界1の山を飾っているなら、なんとなくわかりますけど」
麗花「K2は高さでは世界で2番目だけど、世界1なこともあるんだよ?」
育「なになに? なにが世界1なの、麗花さん?」
281: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:19:22.63 ID:ZRhpxi3E0
P「たまたま、見つけた1000ピースのパズルがこれだっただけだ。深い意味はない」
紗代子「本当ですか?」
P「……」
282: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:20:30.49 ID:ZRhpxi3E0
P「俺は今まで紗代子に、990の事を教えてきた。そして紗代子がそれを覚えるたびにピースをひとつずつ嵌めてきた」
紗代子「えっ!?」
P「自分じゃ気づいてないだろうが、紗代子は既にそれだけのものを身につけてるんだぞ」
283: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:21:20.16 ID:ZRhpxi3E0
P「心配しなくても、これらは全部、俺の私物だ」
琴葉「なるほど。それなら……い、いいえ! よくありませんよ!!」
制止する琴葉を横目に、プロデューサーはハンマーを振り下ろし続ける。
284: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:22:34.73 ID:ZRhpxi3E0
冷静に考えると、不思議な気もする。
ずっと外国にいると思っていた、自室から受け取ったり送ったりしていたメールは、実際にはここでやりとりされていたのだ。
紗代子の振り下ろしたハンマーに、ディスプレイが砕ける。
百合子「な、なんだか少し、もったいない気もしますね」
285: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:23:28.11 ID:ZRhpxi3E0
紗代子の単独ライブの日が来た。
会場前からファンが大挙して押し寄せ、物販の売れ行きも好調だ。
そこへ神妙な顔の、このみがやって来る。
286: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:24:30.11 ID:ZRhpxi3E0
志保「今日は、客席でみんなと応援をします」
P「ありがとう北沢さん。よろしくな」
287: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:25:47.60 ID:ZRhpxi3E0
P「AISの創業者にして社長、そして現役プロモーターのコーエン……ロジャー・コーエンだ」
志保「ロジャー・コーエン……」
P「コーエンには借りがある。いや、以前はなんで俺の担当アイドルを、コーエンが引き抜いて掻っ攫っていったのかがわからなかった。だが、今ならわかる」
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