101: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:05:28.72 ID:ZRhpxi3E0
千早「でも、最初は春香のバックじゃないかしら。ほら」
真「あー……うん」
伊織「そうね」
102: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:06:21.60 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「衣装合わせでも着ましたが、やはりこう……衣装というものに袖を通すと、アイドルになった……という気がしてきますね。ひしひし」
のり子「ね、ねえ、これ……こんな可愛い衣装、アタシに本当に似合ってるのかな?」
103: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:09:01.56 ID:ZRhpxi3E0
可憐「あ、あの……さ、紗代子さんがまだ来てない……みたいなんですけど」
環「まだメイク室にいたぞ。たまき、呼んでくる」
紗代子「ごめんね、おそくなっちゃった」
104: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:09:50.54 ID:ZRhpxi3E0
麗花「あれ? 見てもらってないの? こーんなに可愛い紗代子ちゃんの晴れ姿を」
紗代子「メガネを外して髪もほどくことは話してあるんですけど……たぶん、プロデューサーがこの姿を見てくれるのは、今日のステージ録画が送られてからかな」
志保「紗代子さん」
105: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:11:26.89 ID:ZRhpxi3E0
765プロ劇場のこけら落としである公演が始まった。
駆けつけたファンもマスコミも、後にそのステージを絶賛する。765プロの新しい活躍の場。いや、躍進の発信基地を765プロは手に入れたのだ。
新しい場には、新しい花が加わった。
新たに加わった候補生たちは、一同に紹介を受け、お披露目をされた。
106: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:11:54.76 ID:ZRhpxi3E0
同じ頃、紗代子のプロデューサーは1人、やきもきしていた。
P「ど、どうなったんだ……す、す、ステージは……さ、紗代子も、どんな姿で? 衣装は似合っていたか? メガネを外し……髪も……ど、どんな髪型になった? え、映像は……まだ、か……?」
107: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:12:36.40 ID:ZRhpxi3E0
『奇蹟がはじまった』
108: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:13:12.80 ID:ZRhpxi3E0
順二朗「次回公演のセンターは、プロダクション内の公募で決めたいと思う」
久しぶりに劇場にやってきた765プロの社長は、開口一番そう言った。
可奈「こうぼ? こうぼってなんですか?」
109: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:14:34.03 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「私も……やりたいです! センター公演!!」
こうして熾烈な、社内オーディションの開催が決まった。
候補生として入ってきた彼女たちの、最初の大きな舞台を賭けての争奪戦が始まったのだ。
110: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:15:09.91 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「私は……高山さんをすごいと思っています」
紗代子「私を!? や、やだな、そんなお世辞なんて……」
瑞希「お世辞ではありません。失礼ながら、高山さんは候補生になった当初は、確かに様々な面で一緒に候補生となった私たちの中でも飛び抜けた才能を持っているようには見えませんでした」
111: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:15:51.76 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「みんな、私と同じ思いだからです」
紗代子「瑞希ちゃん……」
瑞希「私たちはみんな、高山さんの必死な姿を、そしてあきらめないで最後にはなんでもできるようになっている姿を、すべて知っています」
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