高山紗代子「敗者復活のうた」
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108: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:13:12.80 ID:ZRhpxi3E0
順二朗「次回公演のセンターは、プロダクション内の公募で決めたいと思う」

 久しぶりに劇場にやってきた765プロの社長は、開口一番そう言った。

可奈「こうぼ? こうぼってなんですか?」

エミリー「公募は、公に募ると書きます。つまり、誰でも自分がやりたいと表明しても構わないということですね?」

順二朗「うむ。最近の君たちの上達ぶりには目を見張るものがある。正直、目移りしてしまって誰を選んでいいのかわからないほどだ。それならいっそ、やりたい者にやってもらおうかと思ってね」

静香「複数の人が立候補した場合は、どうなるんですか?」

順二朗「その場合は……そうだな、社内オーディションを開催したら面白いかも知れないね」

小鳥「社長。またそんな、思いつきをすぐ口にされて……」

順二朗「いやいや、自分で言っておいてなかなかいいアイディアだと思うよ。アイドルは互いに磨きあい、高めあってトップを目指すものだよ」

志保「じゃあ私、立候補してもいいですか」

可奈「え、志保ちゃんが!? そ、そうか……はい!! 私もやりたいです」

静香「私も、やりたいと思います」

 結局、その場のほぼ全員が手を挙げた。
 そして手を挙げた全員が『ほぼ』に入っていない、紗代子を見る。


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