109: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:14:34.03 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「私も……やりたいです! センター公演!!」
こうして熾烈な、社内オーディションの開催が決まった。
候補生として入ってきた彼女たちの、最初の大きな舞台を賭けての争奪戦が始まったのだ。
瑞希「先ほど……どうして高山さんは、なかなか手を挙げなかったのですか?」
紗代子「え?」
瑞希「私以外のみなさんも、不思議に思っていたと思います。そして……だから高山さんが手を挙げて、ホッとしました。おそらく、みんなも」
紗代子「えっとね。もちろん、真っ先に手を挙げようかとも思ったんだけど」
瑞希「はい」
紗代子「プロデューサーに相談せずに、勝手に決めちゃっていいのかなって思って」
瑞希「なるほど。しかし、それは……杞憂でしょう」
紗代子「え?」
瑞希「杞憂というのは、取り越し苦労のことです。これは……その昔、杞の国のある人が……」
紗代子「あ、うん、その意味や由来は知ってるよ。そうじゃなくて、どうして杞憂だって思うの?」
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