41: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:36:46.93 ID:yU6CR/tX0
「えへへ、アタシ普段テキトーだもんね」
「そ、そこまでは言ってないって」
42: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:37:13.44 ID:yU6CR/tX0
「……やっぱりあたしはちょっとだけ心配だよ、柚ちゃん」
冬のため息のように消えてしまいそうな声。その最後を上手く聞き取れないまま、アタシはどうやら助手席で眠ってしまったみたいだった。いつもはお喋りなら任せてって感じなのに。気づくとアタシは家にいて、あとから美世サンが運んでくれたって知った。
43: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:37:40.04 ID:yU6CR/tX0
◇
44: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:38:06.69 ID:yU6CR/tX0
プロデューサーサンの手拍子に合わせて振り付けを何度も何度も確認する。踊れなかったことが踊れるようになるのは楽しい。歌えなかった音域が出るようになるのは楽しい。でもそんなことを感じてる余裕もないくらいに真面目に向き合わなくちゃいけない。今は見えないみんなの声や振り付けを想像しながら、プロデューサーサンの視線を一点に集めながら。
「それ、プロデューサーサンのカメラ?」
45: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:38:40.92 ID:yU6CR/tX0
「それにしても柚が居残りレッスンとはな……」
「意外だった? ホラ、もっと褒めてっ♪」
46: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:39:46.16 ID:yU6CR/tX0
「……」
「美世サンにも心配されたよっ、でも大丈夫っ」
47: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:40:24.01 ID:yU6CR/tX0
◇
48: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:40:57.75 ID:yU6CR/tX0
「ふーっ」
「揃いましたね!」
49: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:41:31.27 ID:yU6CR/tX0
――――――
―――
50: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:42:05.36 ID:yU6CR/tX0
「……どういうことだ?」
「ベテトレさんは笑ってなかったっ」
51: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:42:55.02 ID:yU6CR/tX0
ココロがはち切れそうだった。なんて言われたらアタシは納得するのかも分かっていなかった。でも、現実から目を背けて夢を見続けることの方がずっとツラいってアタシは良く分かっている。
「そうだな……」
87Res/58.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20