135:名無しNIPPER[sage]
2019/10/19(土) 11:52:32.88 ID:y9q/Soqeo
乙
国村さぁぁぁぁん
136:名無しNIPPER[sage]
2019/10/19(土) 15:38:16.83 ID:khZpo2XRo
乙
「イベント」、なるほど「イベント」ね
137: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:10:07.92 ID:0ARiWsal0
「……この仕事も難儀ですね」
「どうした、唐突だな」
138: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:11:40.30 ID:0ARiWsal0
「仕事がなくていいものなのかな、と思ったの。こんな」
対子の北を切る。声はあがらない。セーフ。
139: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:13:38.90 ID:0ARiWsal0
だから、知覚できない以上は、この世界は平和なのである。麻雀に興じられる程度には。
そうなのだろうか? そうなのだろう。それは随分と利口な――「お利口さん」な判断のように思えてしまって仕方がない。
140: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:15:17.17 ID:0ARiWsal0
拳を握りしめる。
不幸というこの困ったやつを、力いっぱい殴りつけたとして、玻璃のように砕けてくれるものか?
「山城」
141: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:16:35.13 ID:0ARiWsal0
2着の大淀は28100点、3着の提督は20600点。大淀は5200出上がりでもだめだし、1000・2000ツモでもだめ。1300・2600以上がトップ条件。提督は満貫をツモれば2着には浮上できるものの、それは私も状況は同じで、苦しい勝負と言っていい。
さて、どうするか。こんなところで引いてきた――この半荘で初めての――赤五萬を憎々しげに眺めての逡巡。
この役満風な配牌は罠なのではないか? くそったれな神様が不幸な私に見せつけた偽りの甘露なのではないか? 国士無双は難しく、それならば満貫ツモ、あるいは大淀かグラーフからの出上がりを期待したほうが、まだ上がり目は有りそうな気がする。
その可能性を追求するならば、この赤五は重要だ。發が暗刻にならずともドラ2赤1で満貫がとれる。ダマテンにならないのは痛いが……。
142: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:18:06.78 ID:0ARiWsal0
「戦争の最中にも一過性の平和はあります。台風の眼のような」
大淀は手牌をかちゃかちゃと弄びながら、薄く笑う。
143: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:19:05.90 ID:0ARiWsal0
私はやはり怒っているのだろう。ありとあらゆる、様々なことに。身の回りに普く不幸や、助けられなかった誰かや、これからまみえる戦火に包まれた海に。
生きることは辛いことの連続だった。ただ、それでも、辛いことに慣れたことは一度もなく、そして生きたくないなんて思ったことも一度たりとてない。負けてばかりの人生だが、人生と敗北を等号で結びつけるような人間ではない。
苦しく死ぬか、楽に生きるか。
144: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:20:51.13 ID:0ARiWsal0
視線が吸い寄せられる。手が止まる――止まってしまう。まずい。大淀とグラーフがこちらを見る。ばれた。發が手元に二枚あること、そして何より、僅かな逡巡を。
発声を迷ったということは、まだ聴牌してないということである。役満の気配はそれだけで他家の動きを止める。が、それはこちらが聴牌している「かもしれない」からこそ作用する。
なんてことだ。自分で自分に怒りが向いた。この卓における私の脅威は消滅した!
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