137: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:10:07.92 ID:0ARiWsal0
「……この仕事も難儀ですね」
「どうした、唐突だな」
「常に哲学は個人の頭の中に、ポン、渦巻いているらしいぞ」
「そもそも山城、お前、実戦まだじゃねぇか」
「しないに越したことはないでしょうリーチ」
「『しないに越したことはないでしょうリーチ』ってなんだ、淀の字」
「期待値的にはすべきだぞ。なぁ?」
「当然だグラ子。裏も乗るしな」
「いえ、まさにその通りで」
私は手元の牌に目を落とした。牌姿は正直にいってよくない。十順目を過ぎてなおリャンシャンテン……素直にベタオリが正道なのだろうが、現物は二つきり。どこまで安牌でしのげるか。
とりあえず現物だ。三萬を切る。
「チー」
すかさずグラーフからの鳴き。二風露目だ。迷わずの打八索は生牌で、聴牌気配が濃厚。もし和了されるとしてもグラーフのほうが傷は浅そうに思える。
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