140: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:15:17.17 ID:0ARiWsal0
拳を握りしめる。
不幸というこの困ったやつを、力いっぱい殴りつけたとして、玻璃のように砕けてくれるものか?
「山城」
声をかけられてはっとする。オーラス、一巡目。まだ私は手をあけてもいない。
「……これは」
十種十一牌。南、白、そして九筒だけが欠けている。ドラは發で、それが二枚。
最後にこんな爆弾を寄越してくれて。
倒して流したところでどうにもならない。どうせラスなのだから、前に出るしかない。
とはいえ聊か判断に困る。欲しいのはあくまで満貫直撃、あるいは倍満ツモ。役満は少しばかり贅沢に過ぎる。特に国士なんて警戒される可能性は高いのだ。
ドラの發が二枚あるのもまた難しい。早い順目で鳴ければドラ3狙いもできるが、この局面でドラが簡単に出るとは思えない。流局すればいいだけのグラーフは硬く打つはずだし、大淀も牌は絞る方だ。頼みの綱は提督だけ。
そしてドラ3を目指すのであれば、この牌姿は単なるゴミに等しい。混一を絡めても跳満止まり。
とりあえず、急かされるように二策を切る。
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