善子「それでも私は■■を愛して生きていたいのです」
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2:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:17:28.23 ID:gGVI8GvBO
目の前の現実化から目を背ける様に目を強く瞑ると、暗闇の中に走馬燈のように過去の記憶が頭の中を跋扈します。

中が良かった園の先生、一緒に遊び回った同い年の友達、くだらない事で喧嘩したイタズラ好きの悪ガキ達。

私の頭の中に、映像としてハッキリと思い出せるほど記憶が残っているのは、幼稚園の頃位までで、それ以前の事は出会った人や、住んでいた所までは、思い出せません。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:18:08.72 ID:gGVI8GvBO
答えの無い問いに苛まれていると、私の前に顔を出す者があります。

「はぁい☆」

それは、私がステージ上で歌を歌い、流れるメロディーに合わせて懸命に踊り、輝いているときには姿を現しません。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:18:35.82 ID:gGVI8GvBO
善子「はぁっ……はぁっ……」

「ふふっ、いいわぁ……美少女が苦しんでいるのは絵になるわ。でも、やりすぎはダメよ? メンヘラっぽくなっちゃうわ」

善子「うるさいわね……そんなつもりなんて無いわ」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:19:02.46 ID:gGVI8GvBO
「かわいそうな津島善子ちゃん。答えの無い苦しみに苛まれて、逃げ出せない迷路に取り込まれて、御労わしや…御労わしや…」

善子「……うるさい」

「まあまあ、ほら!迷路と言えばこの前読んでた本にあったじゃない、迷路の魔人。なんだっけでっかい角が生えた……ええとミノ…なんだっけ?」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:19:45.55 ID:gGVI8GvBO
「そうだねえ……善子に子供が生まれてその子を抱っこ出来たら、いつ死んでも構わないわねえ」

笑いながら言う祖母に私は「なんでそんなこと言うの?」とただただ、悲しい気持ちになった。

「死んでも構わない」なんて、信じられないことだった。思えば、この地獄の様な思考と付き合い始めたのは、この時からだったかもしれません。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:20:11.70 ID:gGVI8GvBO
命とは、そういうものだから仕方がない。そう思う人間が私は理解不可能だ。

生物の命は潰えるのは分かる。それを、「そういうもの」で受け止められる神経の図太さを、私以外の全ての人間に標準装備されていることが、たまらなく不思議でしょうがないです。

何も分からないのは空恐ろしい。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:20:52.80 ID:gGVI8GvBO
【一年生 教室】
ルビィ「おはよー善子ちゃん!」

善子「……おはよ」

以下略 AAS



9:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:21:24.18 ID:gGVI8GvBO
花丸「そういえばルビィちゃん、明日の浴衣の話なんだけど……」

ルビィ「……明日?」

花丸「ほら、週末の夏祭りのに着ていく浴衣のいいのがマルの家に無いって話したでしょ? そしたらルビィちゃんが『ルビィの家にいっぱいあるから、一着くらい貸してもいいかお母さんに聞いてみる!』って」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:22:25.32 ID:gGVI8GvBO
善子「行ったみたいね、朝から元気なことで……低血圧の私には羨ましい限りだわ」

花丸「ふふっ…いつでも元気なところが、ルビィちゃんのいいところずら」

善子「そういえば、何で明日なのよ? 夏祭りは土日だから明後日じゃないの?」
以下略 AAS



11:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:22:56.19 ID:gGVI8GvBO
花丸「明かりが灯った川辺は綺麗らしいずら、善子ちゃんも行くずら!」

善子「はいはい、というかどうせ土日も集まるならウチ泊って行けば?」

花丸「へ…? それはマル立ち的にはありがたいけど……大丈夫、お家の人とか」
以下略 AAS



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