善子「それでも私は■■を愛して生きていたいのです」
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2:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:17:28.23 ID:gGVI8GvBO
目の前の現実化から目を背ける様に目を強く瞑ると、暗闇の中に走馬燈のように過去の記憶が頭の中を跋扈します。

中が良かった園の先生、一緒に遊び回った同い年の友達、くだらない事で喧嘩したイタズラ好きの悪ガキ達。

私の頭の中に、映像としてハッキリと思い出せるほど記憶が残っているのは、幼稚園の頃位までで、それ以前の事は出会った人や、住んでいた所までは、思い出せません。

私は、一歳や二歳の頃意識も分別も無しにどうやって生きてきたのでしょうか。おそらく、人並みに親の愛と庇護を受けて可愛がられて来たからこそ、今ここに私が居るのでしょう。

じゃあ、その前は?

きっと居た場所となると、母親の胎内でしょう。この段階の記憶を持っている人はまず殆ど存在しないでしょう。稀に、胎児の時の所持している人間もいるそうですが、信憑性の方は定かではないらしい。

その前は?

“わたし”は、生まれる前どこにいて、何をしていた?


覚えていない、見えない空白が有ることが私にはとても怖いのです。


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