【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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68: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2019/06/18(火) 22:42:33.72 ID:BLRBsoCc0

  ◆◆◆◆


 このところ悪い夢を見る。
以下略 AAS



69: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:44:43.65 ID:BLRBsoCc0

 話によると「夜市」というのは、いわゆるフリーマーケットのようなものだという。
 みんな個人で出店を出し、多くは趣味、または本業の延長になるものを売っているのだとか。
 とすると、ささやかな規模なのだろう。酒が出るのも野外のビールフェスみたいな感じなんだろうか。

以下略 AAS



70: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:45:48.31 ID:BLRBsoCc0

「これが、夜市です」

 ここは異境か?
 これは現実か?
以下略 AAS



71: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:47:33.19 ID:BLRBsoCc0

   〇


 ふと鼻先をくすぐる良い香り。食べ物ではない。これは、花の香だろう。
以下略 AAS



72: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:48:44.55 ID:BLRBsoCc0

 高垣さんのことだろうか。
 いまいち腑に落ちない俺に、高垣さんが耳打ちする。

「ここではみんな、屋号やあだ名で呼び合う決まりなんです」
以下略 AAS



73: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:49:42.83 ID:BLRBsoCc0

「う〜〜〜〜ん。そうだなぁ……男の人のあだ名って、どんなのがいいかなぁ……」
「あ、そんなに凝ったのじゃなくても大丈夫だけど……」
「鞄を持ってるから……かばんさん……」
「どこかで聞いた気がする」
以下略 AAS



74: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:54:16.20 ID:BLRBsoCc0

「さっそく……お花をひとつどうかな、クロさんっ♪」

 ぱ、と両手をいっぱいに広げる花屋さん。
 俺は花には詳しくないが、ちょっと見ないような変わり種がたくさんある。
以下略 AAS



75: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:56:23.04 ID:BLRBsoCc0

   〇


 次に通りかかったのは、所狭しと古書の敷き詰められた四角いテントだった。
以下略 AAS



76: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:57:34.87 ID:BLRBsoCc0

 その青い瞳がこちらを向いて、ようやく俺の存在に気付いたようだった。

「……そちらの方は……?」
「クロさんといいます。このところ、よくお酒をご一緒してもらってるんですよ」
以下略 AAS



77: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 22:59:37.10 ID:BLRBsoCc0

 古本屋さんはなにやら難しい顔をして、俺の健康状態を案じているようだった。
 まさか勘付かれた? いや……まさかな。

「そう、ですか。……いえ……あまり、良質な睡眠を取られていないようですから……気になってしまい……」
以下略 AAS



78: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/18(火) 23:03:34.50 ID:BLRBsoCc0

「……夢日記に、お使いください」
「夢日記?」
「何か夢をご覧になり……もしそれが忘れたいものであれば……この本に、書き記してください」
「そうすると、どうなるんだ……?」
以下略 AAS



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