【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
↓
1-
覧
板
20
38
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:14:43.43 ID:DTY4fa360
春が終わり、夏が来て、アイドル部門の滑り出しは順風満帆だ。
既にいくつかの部署に分かれて、第一弾、第二弾とアイドルたちを送り出している。
ヨネさんが一足先に忙しくなる関係上、俺たちが集まれる機会はがくっと減った。
以下略
AAS
39
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:15:59.14 ID:DTY4fa360
何の不満も無い。
一抹の寂しさこそあっても、同僚の活躍は素直に喜ばしかった。
あとは、しがない事務員が一人、会社の潮流に置いていかれるだけの話だ。
以下略
AAS
40
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:18:09.84 ID:DTY4fa360
◆◆◆◆
「やあ、お疲れ様。調子はどうだね?」
以下略
AAS
41
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:20:15.12 ID:DTY4fa360
〇
「君の仕事も増えてきただろう。大変なのではないかと思ってね」
以下略
AAS
42
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:22:06.00 ID:DTY4fa360
「ありがとうございます。ですが、遠慮させて下さい」
即答する。
部長は冷えた缶コーヒーを手に、ほんのわずかに表情を曇らせた。
以下略
AAS
43
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:26:18.81 ID:DTY4fa360
〇
『あんたが選んだアイドルだろうが!』
以下略
AAS
44
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:27:51.53 ID:DTY4fa360
その主張に、俺は意地でも納得しなかった。
だったら全部無駄だったって言うのか。
彼女たちの努力も、ファンの人たちも、歌も舞台も、笑ったことも泣いたこともみんな「忘れなくてはならないこと」なのか。
以下略
AAS
45
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:29:07.40 ID:DTY4fa360
〇
十年前。当時の世は、まさにアイドル戦国時代だった。
以下略
AAS
46
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:30:50.56 ID:DTY4fa360
スキャンダルがあったわけではない。担当アイドルたちとの関係も良好だった。
彼らは一丸となり努力して、努力して、努力して、努力して、それでもなお、届かなかった。
ただただ、単純に「負けた」のだ。
以下略
AAS
47
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:32:18.60 ID:DTY4fa360
にもかかわらず、こうして独り東京に戻ってきた。
理由は色々ある。まず一刻も早く実家を出たかったし、地元ではろくな仕事が無かったのもそれだ。
父を知る今西部長と出会ったのは完全に偶然だった。
以下略
AAS
48
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 23:35:44.19 ID:DTY4fa360
◆◆◆◆
高垣さんとの交流はそれからも続いていた。
以下略
AAS
328Res/204.86 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
書[5]
板[3]
1-[1]
l20
【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」-SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1560440032/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice