【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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41: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/06/14(金) 23:20:15.12 ID:DTY4fa360

   〇


「君の仕事も増えてきただろう。大変なのではないかと思ってね」
「いえ、そんな。忙しいのは望むところですよ」
「しかし無理は禁物だよ。事務員とは言ってもその実、便利屋みたいなところがあるからねぇ」

 他社もそうなんだよ、と彼は笑う。アシスタントが何でもやるのは業界的気質というやつかもしれない。
 だが大変なのはどこも同じだ。

「アイドル部門の話、聞きました。順調みたいですね」
「そうだねぇ。特に第一から第三は、予想以上の成果を挙げているよ。みんなよくやってくれてる」

 良いことだ。
 休憩室のベンチに並んで座り、部長は缶コーヒーのプルタブを引いた。

「君も、そろそろどこかに腰を落ち着けてはどうだろう?」
「……すみません。仰りたいことがよく……」
「アイドル部門は新たなプロデューサーを求めている。君さえ良ければ……」




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