【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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166
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:00:58.36 ID:aiDwMVos0
「『楓』は」
以下略
AAS
167
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:02:30.61 ID:aiDwMVos0
「言ったでしょう。私も『高垣楓』ですよ」
「違う。俺はあんたなんか知らない」
「本当に? これまで一度も会ったことがないと、確信を持って言えますか?」
以下略
AAS
168
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:06:03.09 ID:aiDwMVos0
――寂しいんですか?
――……え?
――そういう顔。今もです。なんだか、帰り道を忘れちゃった迷子みたい。
――寂しいなんて……俺は、一言も。
以下略
AAS
169
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:06:42.32 ID:aiDwMVos0
あの時、青い眼がこちらを見ていた。
「そんな時、あなたに出会いました。私が流す涙の理由を聞いてくれました」
以下略
AAS
170
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:07:47.95 ID:aiDwMVos0
風が逆巻く。
遥か頭上の木々が一斉にざわめき、黒い紅葉を雲霞のように吹き散らした。
以下略
AAS
171
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:08:51.47 ID:aiDwMVos0
「待ってくれ。だったら、外のことはどうなる!?」
「なぜ気にするんです? 目を背けていたんでしょう? 諦めたような顔をして、ほんとは何一つ諦められないのに」
「それは、自分の身の程を知っていたから……!」
「本当は怖かったんですよね。あなたにも古い傷があるんですよね? 触れることすら痛いから、ごまかすことしかできなかったんですよね」
以下略
AAS
172
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:09:33.09 ID:aiDwMVos0
違う。
嫌だ。やめろ。やめてくれ。
こんなものは安らぎじゃない。ここにいてはいけない。
以下略
AAS
173
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:12:28.83 ID:aiDwMVos0
◆◆◆◆
細い雨が降っていた。
以下略
AAS
174
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:13:37.77 ID:aiDwMVos0
「何が……起こって……」
「彼女に会ったんですね。……ごめんなさい。私の責任です。抑えることが、できませんでした」
以下略
AAS
175
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:14:35.44 ID:aiDwMVos0
◆◆◆◆
以下略
AAS
176
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/07/27(土) 16:15:49.53 ID:aiDwMVos0
かつてこの道を切り開いたのは、厳しい苦行の道を修めた山伏たちでした。
それが時代を経るにつれて整えられ、市井の人々、あるいはやんごとなき身分の方々も詣でるようになったそうです。
山伏たちは熊野を重要拠点とし、彼ら独自の文化と勢力を築き上げていきました。
以下略
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