【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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152: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:02:18.13 ID:TmI5fe2I0

   〇


 そこそこ遅い夜だった。
以下略 AAS



153: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:03:53.23 ID:TmI5fe2I0

 ややあって虚空を見上げ、不意に切り出す。

「――どこか、『ここではない』という思いがいつもあるんです」

以下略 AAS



154: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:04:28.85 ID:TmI5fe2I0

 義理は、無い。
 職務とは関係無い。
 益も期待しちゃいない。
 このままではよくないと説くに足る合理的理屈がひとつも無い。
以下略 AAS



155: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:05:47.94 ID:TmI5fe2I0

「……なんですって?」

「ほらまた、悲しそうな顔。本当のところを聞かせてください。あなたは、自分が寂しいだけじゃないんですか?」

以下略 AAS



156: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:08:21.07 ID:TmI5fe2I0

「素直に言ってください。そういうことでしたら、お答えするのは簡単なことです」

 高垣さんの指摘に、何故だか反論できなかった。
 自覚が無かった。俺は、「そう」なのか? ここまでがむしゃらだったのも、必死にこの人を追いかけたのも。
以下略 AAS



157: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:09:37.33 ID:TmI5fe2I0





以下略 AAS



158: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:10:55.22 ID:TmI5fe2I0


 雨と夜のせいで、今の今まで気付きすらしなかった。
 至近距離で見つめ合う、ネオンと雨の乱反射を写し取ったその、綺麗な瞳。

以下略 AAS



159: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:14:05.69 ID:TmI5fe2I0

 今にも唇が重なる距離。
 真っ赤な舌先をちろりと出して、「その女」はぞっとするほど妖艶に微笑んだ。


以下略 AAS



160: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2019/07/14(日) 01:14:47.93 ID:TmI5fe2I0
一旦切ります。


161:名無しNIPPER[sage]
2019/07/14(日) 01:50:31.48 ID:arg3PlPno
空へと落ちた

すげえ表現だな
鳥肌立ったわ
続きが待ち遠しい


162:名無しNIPPER[sage]
2019/07/14(日) 07:37:50.09 ID:8TNXiAAYo
一旦おつ
こう来たか


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