【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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159: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 01:14:05.69 ID:TmI5fe2I0

 今にも唇が重なる距離。
 真っ赤な舌先をちろりと出して、「その女」はぞっとするほど妖艶に微笑んだ。


「いいえ。間違いなく高垣ですよ――私も、ね」


 瞬間、天地がひっくり返る。
 重力が逆巻くような異様な感覚の中、全身が桟橋から離れていた。

 感じるのは、しかと繋がれた細く白い手。その冷たさ。

 女に引き上げられ、俺は空へと落ちた。





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