【ミリマス】馬場このみ『衣手にふる』
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145: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:51:37.94 ID:5B03mR0i0

そのまま二人は勢いそのままに、両サイドからこのみのもとへ飛び込んでいく。
それはあっという間の出来事で、このみが避ける間さえもなかった。
結局、嫌な予感は見事に的中して、このみは二人に巻き込まれてしまったのであった。

以下略 AAS



146: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:54:26.20 ID:5B03mR0i0

ボロボロになりながらも、このみはなんとか無事に二人の突撃から生き残ることができた。
流石に注意の一つや二つしようとするが、
亜美と真美はそれより先にこのみの小さな背中へ回り込み、隠れるようにして身を屈めた。
このみが二人の目線の先を追うと、ちょうど正面からお叱りモードの律子がこちらへ向かってゆっくりと歩いてきていた。
以下略 AAS



147: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:58:00.57 ID:5B03mR0i0

「秋月さん、ナイスタイミングでした。」

律子に声を掛けたのは、部屋の少し奥の机で先程まで百合子たちの宿題をみていた瑞希だった。

以下略 AAS



148: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 22:00:02.54 ID:5B03mR0i0

「なるほどね……。それで真美ちゃんたちが逃げようとしたところに、律子ちゃんがちょうど戻ってきたわけ。」

「はい、馬場さん。その通りです。」

以下略 AAS



149: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 22:01:43.85 ID:5B03mR0i0

「……って、それは何もしてなかったから追っかけられてるんじゃないの!」

このみは、とうとう口をついてツッコんでしまう。
それを聞いた亜美と真美は途端に元気になって、このみを囃し立てる。
以下略 AAS



150: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 22:15:52.32 ID:5B03mR0i0

遊びたい盛りの中学生としては、宿題を後回しにしたくなるのはまあ当然だろう。
このみ自身も亜美真美と同じ歳のころはまだ、自分から進んで勉強する方ではなかったので、その気持ちも分かった。

「はあ、仕方ないわね。……いいわよ。このみお姉さんが人肌脱いであげるわ。」
以下略 AAS



151: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/11(水) 01:24:31.67 ID:8BkDB5Im0

もうすっかり日は落ちてしまっていた。
日が沈んで辺りが暗くなる頃には、大勢いたアイドルたちも殆どが帰途についていて、また静かな劇場に戻っていた。

このみは、宿題を終えた亜美真美と別れたあと、事務室に戻ってきていた。
以下略 AAS



152: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/11(水) 01:26:08.91 ID:8BkDB5Im0

暫くして、このみが明日のスケジュールの確認をしていると、美咲は大きく伸びをした。
美咲のPCがシャットダウン中であるところを見るに、今ちょうど仕事が片付いたところだとすぐ分かった。

「美咲ちゃん。今日はお疲れさま。戸締りとか、後は私がやっとくわよ?」
以下略 AAS



153: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/11(水) 01:27:33.40 ID:8BkDB5Im0

ばたん、と扉が閉まる音を聞いて、このみは辺りを見回した。
PCファンの回る音が普段より大きく感じられた。

本当は、特段何かする用事がある訳ではなかった。
以下略 AAS



154: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/11(水) 01:29:55.27 ID:8BkDB5Im0

このみは、机の奥側にあるブラインドを開けて、窓の外を覗いてみた。
そこからは、並木道に植えられた木々越しに、黒く染まる海が広がっているのが見えた。
静寂が覆う海と光が飛び交う街。
二つの世界を分かつ境界線であるかのように、岸沿いに街灯の明かりがずっと向こうまで伸びていた。
以下略 AAS



155: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/11(水) 01:33:34.50 ID:8BkDB5Im0

始めの窓を拭き終えたら、今度は隣の窓が気になって。
窓を全部拭き終えたついでに、机も別で拭いておこうかな、と。
そんな事をして、気がつけばそれなりに時間が経っていた。

以下略 AAS



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