【ミリマス】馬場このみ『衣手にふる』
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138: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/02/09(日) 16:45:46.62 ID:lT49CYaR0

そんな琴葉を見て、昴は何かに気がついたようだった。
昴は、ずい、とそのまま一歩近づいて、何か言う訳でもなく琴葉の顔をすぐそこで見つめていた。

「す、昴ちゃん……?」
以下略 AAS



139: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/02/09(日) 16:46:50.98 ID:lT49CYaR0

「……なんていうかさ、その……。ちょっと恥ずかしいけどさ。
琴葉はそうやって笑ってた方が、やっぱりかわいいよなー、って。」

「かっ、かわ……!」
以下略 AAS



140: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/02/09(日) 16:48:56.35 ID:lT49CYaR0

「も、もう、昴ちゃん!」

琴葉はせめてもの抵抗として、もう知りません、と言った感じで、昴と逆の方向に顔を向けた。
そんな二人の様子を一歩離れた距離から暖かく見守っているこのみには、
以下略 AAS



141: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/02/09(日) 16:50:21.59 ID:lT49CYaR0

このみはそんな琴葉を見て、彼女がハム蔵を捕まえた瞬間のことを思い出していた。
あのときふと見せた彼女のやわらかな笑顔は、
混じり気がなく、繊細で澄み切った彼女自身の心を映し出したかのようで、それはある種の美しささえあった。

以下略 AAS



142: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/02/09(日) 16:52:38.25 ID:lT49CYaR0

しかし、彼女の「美しさ」はそうではないのだと、このみは知っていた。
まだ何色にも染まっていない澄み渡るような透明さは、いつの間に誰かの心を自然と惹きつけていて、愛おしささえ感じさせる。
そんな飾らないありのままの彼女が、このみには少し羨ましくもあった。
そして、このみもまた、彼女には笑っていてほしいなと感じていた。
以下略 AAS



143: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:50:02.83 ID:5B03mR0i0

それから暫くして、昴は765プロ囲碁サークルのグループに混じって、琴葉に囲碁のルールを教えてもらっていた。
このみも特段用事があった訳ではなかったので、椅子に座って碁盤を見つめる昴の後ろで何となく一緒に話を聞いていた。

すると、部屋の入り口の方から、悲鳴にも似た声が聞こえてきた。
以下略 AAS



144: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:50:55.75 ID:5B03mR0i0

このみは、またいつもの奴が始まったのね、といった感じで眺めていた。
すると、亜美と真美の先ほどまで泳いでいたはずの目線の動きが、あるところを見て止まった。
このみはすぐに二人の意図を理解して、軽く頭を抱えそうになった。
というのも、その二人は、このみの方をじっと見ていたのだ。
以下略 AAS



145: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:51:37.94 ID:5B03mR0i0

そのまま二人は勢いそのままに、両サイドからこのみのもとへ飛び込んでいく。
それはあっという間の出来事で、このみが避ける間さえもなかった。
結局、嫌な予感は見事に的中して、このみは二人に巻き込まれてしまったのであった。

以下略 AAS



146: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:54:26.20 ID:5B03mR0i0

ボロボロになりながらも、このみはなんとか無事に二人の突撃から生き残ることができた。
流石に注意の一つや二つしようとするが、
亜美と真美はそれより先にこのみの小さな背中へ回り込み、隠れるようにして身を屈めた。
このみが二人の目線の先を追うと、ちょうど正面からお叱りモードの律子がこちらへ向かってゆっくりと歩いてきていた。
以下略 AAS



147: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/03/07(土) 21:58:00.57 ID:5B03mR0i0

「秋月さん、ナイスタイミングでした。」

律子に声を掛けたのは、部屋の少し奥の机で先程まで百合子たちの宿題をみていた瑞希だった。

以下略 AAS



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