106:名無しNIPPER[saga]
2019/04/29(月) 01:45:23.63 ID:SYS+AFC90
ビールを一口飲んだせいか、寒空の下にも関わらず、体の芯がボゥッと熱っぽい。
次の瞬間、あたしはたぶん、ありったけの怒りをこの子にぶつけてしまう。
「聞いたよ。あの子が不倫騒動をでっち上げようとしてたの、夕美ちゃん、事前に聞かされてたんでしょ?
なのに、それを咎めて怒ることも、止めることもしなかったって。
何でそんなことを許したのか、あたしにはこれっぽっちも理解できない」
「うーん……」
「うーんじゃなくて!」
あたしは夕美ちゃんの優しさが好きだ。
でも、こういう時に言葉を選ぶのは間違ってる。
「聞きたいことはまだあるよ。夕美ちゃんは何でアイドルをやめる気なの?
知らないなら教えてあげるけど、あの騒動はもう解決したんだよ。
でっち上げた犯人はどこぞの芸能事務所のオタク俳優とウチの候補生。きっと明日には真実が明かされて夕美ちゃんの疑いは晴れる。
誰も夕美ちゃんを責める人なんていなくなるんだよ、やめる必要なんてなんにも無い、誰もそんなの望んでない」
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