34: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/23(火) 22:55:00.60 ID:8+PeY8Rzo
「うん、だから、観客の声がさ。 入っちゃわないかと思って」
「声ですか?」
「したら自分の歌拾ってもらえなくなるかもだよなぁ」
「……さ、さぁ、どうでしょう……」
流れを完全に無視した独り言にとっさに反応してみるも、さすがに戸惑いは隠せない。
「だからさ、あそこまではしなくていいと思うんだよ」
「…………」
後奏が終わって、さらに大きな歓声と拍手がこちらまで届いた。
「……長富、一つだけ確認な」
「何でしょう?」
わけも分からず、身体がいっそう脈打つのを首筋あたりで感じ取りつつじっと待っていると、
「今日の結果がどう転んでも、清純派アイドル、続けるか?」
プロデューサーから、やけに意味深な一言が放たれた。
「それって、どういう――」
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