27: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/23(火) 22:45:15.25 ID:8+PeY8Rzo
「お、おはようございます! 長富蓮実、16歳です」
「うん、すごいべっぴんさんだねぇ。 蓮実ちゃんっていうの? 初めまして」
「は、はい……」
「そんな緊張しなくてもいいよ、ガハハ。 ……んーせっかくだし、もっと蓮実ちゃんらしい何かを見てみたいなぁ」
「私らしい……ですか?」
「うんうん、 なにか特技みたいなのないの?」
「特技……といいますか……」
どうしようか一瞬迷ったものの、ここは自分を知ってもらうチャンス。頑張って自分を売り込まなければ次のチャンスも巡ってこない。
そういう世界なんだろう。蓮実は意を決した。
「長富、なんかある?」
「で、では……一度やってみたかった、ご挨拶を」
ゴホンと小さく咳払いをしてから、ぴょんと軽く跳ねて、楽しそうにもう一度ご挨拶――
「レッツゴーアイドル! なんて♪ もぎたてのフレッシュさで、蓮実、これから頑張ります♪」
――自分らしさ全開で。
「へぇ」
「……おおぅ……これはまた……」
プロデューサーは特に変わった反応は見せなかったものの、男のほうは目を丸くしてしばらく蓮実を見つめた後、
「……ガハハ! 君、面白いねぇ!」
「……へ?」
一際大きな声で笑い出した。
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