【デレマス】 偶像ルネッサンス
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28: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/23(火) 22:46:43.42 ID:8+PeY8Rzo
 
「いやぁ。346さんまた“濃ゆい”子を連れてきたんだねぇ! 尖ったキャラしてるわ!」
「“濃ゆい”、尖った……そう見える?」

プロデューサーは質問とも言えない口調で一言だけ放った。

「うんうん、上手いよ。 ちゃんと大昔のアイドルっぽくてバッチリじゃない!」
「えっと……ちゃんと、ぽくて、というのは……」
「いやぁ、346さんたまーにすっごく変わった子連れてくるからさ、次も楽しみにしてたんだけど……うんうん、悪くないね」

――これは失敗だったかな。
蓮実はばつの悪そうに下を向いて黙った。

「ただ――その路線だけじゃちょっとインパクト弱いかなぁ」
「別にインパクトは関係ないんだがな」
「まあとにかく、機会があればその子も出てもらうかもしれないし、今後ともよろしく頼むな!」
「……あいよ」
「悪いけどこの後収録押してるから、今日はこの辺で。 またいつでも来てくれよ!」
「はいはーい」

お偉方の男はそれだけ言って向こうへ歩いて行き、廊下の突き当たりの曲がり角で姿を消した。

「346さん、ああやってたまにぶっ飛んだことしてくれるからホント面白いよ……ハハ…………」

ただ、角の向こうへ消えたお偉方の一際大きな話し声は、しばらくこちらへ筒抜けに届いていた。
プロデューサーにもその会話が聞こえていたらしく、大げさに鼻息を漏らしてからスタスタとその場を去って行くのを見て、蓮実も慌ててついていく。

――自分は、ぶっ飛んだアイドルに見られたのだろうか。
心には靄が渦巻いている。


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