【シャニマスSS】冬優子「それは」灯織「あったかもしれない邂逅」
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19: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/04/07(日) 17:57:44.67 ID:khuu0cd90
「……あの、プロデューサー」

「なんだ?」

 私は道すがら、ふってわいた疑問をぶつけることにした。自らを『ふゆ』と呼ぶ彼女のことを、何かもっと知りたくなって。プロデューサーなら、答えを示してくれる気がしたのだ。
以下略 AAS



20: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/04/07(日) 17:58:34.98 ID:khuu0cd90
「……プロデューサーは、『本当』を見ていたいんですね」

「そうかもな。ああ、きっとそうだ」

 『実像』に対する『虚像』。『本当』を見ていたいというプロデューサーの言葉は、暗に『虚像』の存在を肯定しているようだった。
以下略 AAS



21: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/04/07(日) 18:00:17.47 ID:khuu0cd90
 首をひねってから、プロデューサーは努めて柔らかな口調で言った。

「それは……どうだろうな。仕事がうまくいってる時の自分は好きだし、行き詰っているときの自分は嫌いだ」

「ふふっ、結局のところ仕事ですか」
以下略 AAS



22: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/04/07(日) 18:01:31.34 ID:khuu0cd90
「わっぷ……!」

 ぶつかった。いつの間にか、プロデューサーが立ち止まっていた。

「虹だ」
以下略 AAS



23: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/04/07(日) 18:02:23.95 ID:khuu0cd90
「そういえば、仕事で思い出したんだけどさ」

 プロデューサーが話を戻した。私は短く「はい」と相槌を打つ。

「今度、新ユニットを立ち上げることになったんだ」
以下略 AAS



24: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/04/07(日) 18:03:17.56 ID:khuu0cd90
 ――こうして私は出会った。冷たい雨のなかで、彼女とすれ違った。どこか逆さまで、どこか似ている、黛冬優子という女性を知った。

 ――そうして彼は出会ったのだろう。暖かい日の下で、彼女と言葉を交わして。『ふゆ』と呼んでほしい少女を、かたくなに冬優子と呼び続けるのだろう。

 それは、あったかもしれない邂逅。柔らかな春の一幕に、私は目を閉じて想いを馳せる。
以下略 AAS



25: ◆/rHuADhITI[sage saga]
2019/04/07(日) 18:04:20.41 ID:khuu0cd90
終わりです。お目汚し失礼しました。

灯織の対という観点から一筆です。


26: ◆/rHuADhITI[sage saga]
2019/04/07(日) 18:09:00.53 ID:khuu0cd90
優勝後のご褒美はPラブ的なアレじゃなくて、もっと根源的な叫びみたいな奴だと思うんですよね。
それはそれとしてSR以上のコミュではすごいイチャイチャしてほしさがある



27:名無しNIPPER[sage]
2019/04/08(月) 17:13:18.97 ID:m7BdgbyhO
乙乙
この二人の絡みは楽しみだわ


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