男「この俺に全ての幼女刀を保護しろと」
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92:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:20:08.83 ID:BBwPih0C0
そこから刀屋の店主は露骨に声を潜めて手のひらを口の横に立てて話し始めた。

刀屋店長「でよ? なんでもこの刀の柄を握ったやつは死の呪いにかかるんだと。その海賊の船長もいつもは威張り散らかしたロクでもねぇやつなんだがそのときばかりは浮かねぇ顔をしてたもんで話を聞いたらこれを握った仲間の一人がポックリあの世に逝っちまったんだとよ」

刀屋店長「んでまぁ綺麗な刀だがもう船に置いとくには気味が悪いってんでウチに売りつけてきたんでさぁ。最初は迷いもしたんですがぁね……こんないいモンを百両ポッキリで売ってくれるってんで、店に飾っておくことにしたんですよ。勿論柄には怖くて触れませんがね……ヘヘッ」
以下略 AAS



93:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:21:17.60 ID:BBwPih0C0

紺之介「二千両か……」

格好つけて顎に手を添える紺之介だったが当然この男にそこまでの即金が用意できるわけもなく

以下略 AAS



94:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:21:46.26 ID:BBwPih0C0
愛栗子「紺、これは幼刀じゃぞ」

紺之介「は……?」

彼の隣から木箱を覗き込んだ愛栗子が耳を疑う発言を口にした。
以下略 AAS



95:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:22:27.85 ID:BBwPih0C0
…………

愛栗子「む、よい塩大福じゃの。程よい塩味があんの甘味を引き立てておる」

港茶屋の老婆「ここは新鮮で質のいい塩を使っていてねぇ……」
以下略 AAS



96:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:23:04.49 ID:BBwPih0C0
乱怒攻流「なんで引き返しちゃったのよ。あたしたちがあれを幼刀だっていってるんだから手紙でも小切手でも使って依頼主に請求してやったらよかったじゃない。お偉いさんなんでしょ?」

紺之介「それも考えたが……通らぬ可能性がある」

乱怒攻流「なんでよ」
以下略 AAS



97:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:23:52.75 ID:BBwPih0C0

乱怒攻流「それで許してもらえるなら別にいいじゃない」

まだ何処が問題なのかを分かりきっていない乱怒攻流に紺之介が目を燃やして答えた。

以下略 AAS



98:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:24:45.13 ID:BBwPih0C0

紺之介「どうもこうも……用意するしかないだろう。二千両」

紺之介は決意固くして塩大福を口に入れ茶を押し込むように流し込んだ。



99:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:25:33.23 ID:BBwPih0C0
乱怒攻流「はぁ? あんたそんな簡単に言うけどねぇ」

愛栗子「なんじゃ刀を担保に両替商に一時的に借り入れでもするのかの?」

乱怒攻流「ちょっ……! あたしの刀は貸さないわよ!?」
以下略 AAS



100:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:26:45.01 ID:BBwPih0C0
紺之介「はぁ、心配するな。そのようなことは元からする気もなければ、幼刀を差し出して幼刀を手にしたところでそれは問題を先延ばしにしたにすぎんだろう」

紺之介「それにこの俺が故意に万が一にでもお前らを一時手放すと思うか?」

愛栗子「ふふ、ありえぬの」
以下略 AAS



101:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:27:29.75 ID:BBwPih0C0
紺之介「算段ならある」

しかしながらこの男、世に生を受けてやってきたことと言えば剣術と刀弄り以外に何もなし。そうして効率よく稼ぐノウハウなぞあるはずもなく、彼の知る内で彼に出来る大金稼ぎの方法と言えば……

紺之介「護衛業だ」
以下略 AAS



102:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:28:46.95 ID:BBwPih0C0
まだ不安気な顔色が取れない乱怒攻流を見て紺之介は補足を付け加えた。

紺之介「ここは国の扉とも言われている。物を運ぶ者おれば貴族の姫君すら移動手段としてここを用いることが多い。それが災してか海賊供も群がるそうだ」

紺之介「ここを拠点にそんな客層を狙って雇ってもらう。俺の腕が足らんということはないだろう」
以下略 AAS



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