本田未央「うちの兄貴の華麗なる(?)日々」
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28:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/11(金) 20:40:41.55 ID:6bUZbsq+0
そんな初遭遇を経て、俺は彼女に対して無駄に口を開かず、無駄な動作もせずに粛々とアールグレイを運ぶ仕事をしていた。
そんなある日、唐突に変化が訪れた。
俺がいつものようにアールグレイを持っていくと、時子さんに相席者がいたのだ。

「ねぇねぇ時子さん! どう、この新作ドーナツ!」
以下略 AAS



29:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/11(金) 20:41:46.73 ID:6bUZbsq+0
「お待たせしました、ココアです」

「ありがとーございまーすっ♪」

あぁ、癒される。しかしこの場に残るわけにはいかない。時子さんの鞭が飛んでくる。
以下略 AAS



30:名無しNIPPER
2019/01/11(金) 20:42:47.71 ID:6bUZbsq+0
その後仕事をしながら聞き耳を立てていると、どうやら法子ちゃんはお小遣い制らしく月末が近付くと満足にドーナツが買えないらしい。
つまり、時子さんはそんな法子ちゃんの為にドーナツを奢ってあげたらしい。なんともお優しいことだ。
翌日、俺はアールグレイと共にドーナツを3つとココアを一緒に時子さんに出した。

「……あぁん?」
以下略 AAS



31:名無しNIPPER
2019/01/11(金) 20:43:43.44 ID:6bUZbsq+0
そう告げると俺は脱兎の如く店内へと逃げた。汗が噴き出しているのは暑さのせいだと思いたい。
後方からは法子ちゃんの喜ぶ声が聞こえたので、まぁ安いものなのだろう。
時子さんは法子ちゃんに懐かれているのは分かって頂けたかと思うが、それだけではない。
次は夏の終わりの話をさせて貰うとしよう。
その日、俺はうっかり3時と13時を聞き間違え早くに喫茶に着いてしまったので久しぶりに客としてコーヒーを楽しんでいた。
以下略 AAS



32:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/11(金) 20:44:40.56 ID:6bUZbsq+0
「あーっ、本田くん見ーつけた!」

後方から未央の友人にして所属アイドルの1人である喜多見袖、じゃなかった、柚ちゃんの声が聞こえた。

「やぁこんにちは。なんか用かい?」
以下略 AAS



33:名無しNIPPER
2019/01/11(金) 20:45:57.58 ID:6bUZbsq+0
「本田くん、手伝って!」

「嫌だって言っても帰してくれないんだろ?」

「てへっ♪」
以下略 AAS



34:名無しNIPPER
2019/01/11(金) 20:47:27.48 ID:6bUZbsq+0
柚ちゃんが手をかざす方を見ると、涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして乳を机に乗せた女の子がいた。いや、でっか!

「えーっと、君がくるみちゃん、だね? 俺は本田未央の兄貴だ。よろしくね?」

「よろしくお願いしましゅ……」
以下略 AAS



35:名無しNIPPER
2019/01/11(金) 20:48:35.59 ID:6bUZbsq+0
「そっかぁ〜。本は何かしら読めてるのかい?」

「う、うん…」

……ほう。つまり読んだ感想を文字に起こすのが出来ないって事か?
以下略 AAS



36:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/11(金) 20:49:51.82 ID:6bUZbsq+0
「…あのね、くるみ、図書室でプリントに載ってたご本を探したの」

「それでね? 表紙を見たら、銀河鉄道がお空に上っていく絵が描かれてて、とってもキレイだったの」

「ほう! 表紙が綺麗だったんだね。それは興味を惹かれるのも納得だ。それで、『銀河鉄道の夜』はどんなお話なのかな?」
以下略 AAS



37:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/11(金) 20:50:57.99 ID:6bUZbsq+0
「実は今までの会話をこのスマホに録音させて貰ったんだ」

「う、うん……?」

「つまり、この録音を聞きながらくるみちゃんの言葉を文字に起こせば立派な感想文になるって訳さ」
以下略 AAS



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