本田未央「うちの兄貴の華麗なる(?)日々」
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36:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/11(金) 20:49:51.82 ID:6bUZbsq+0
「…あのね、くるみ、図書室でプリントに載ってたご本を探したの」

「それでね? 表紙を見たら、銀河鉄道がお空に上っていく絵が描かれてて、とってもキレイだったの」

「ほう! 表紙が綺麗だったんだね。それは興味を惹かれるのも納得だ。それで、『銀河鉄道の夜』はどんなお話なのかな?」

俺の質問に、くるみちゃんは拙いながらも少しずつ本の感想を述べていった。
どんな物語なのか、どんな登場人物がいるのか、彼女自身はどこに感動したのか……。
気付けば最初の涙に濡れた顔は見る影もなく、無邪気に輝いていた。

「そっかぁ、話してくれてありがとう、くるみちゃん」

「ううん。……でも、くるみ、上手に感想文書けないの」

「くるみちゃん、実は俺は君に謝らなきゃいけない事がある」

「ふえぇ?」

うん、どうやら気付いて無いらしい。



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