3:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:07:24.14 ID:dEp6YdU10
「ひぅっ!? も、もしかして起きましたか?」
やばい。今の溜息で気づかれちまった。
どうする? このまま寝たふりをするか?
しかし、この緊張感のない舌足らずな声。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:10:35.04 ID:dEp6YdU10
「サンタ、だと?」
「はい。まだ新人ですけど、免許もあります」
そう言って、身分証を提示された。
受け取ってまじまじと見ると、よく出来てる。
5:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:13:21.62 ID:dEp6YdU10
「うーん……欲しいものかぁ」
「っ……で、出来るだけお早めにお願いします」
悩んでいると、急かされた。
そういやさっきまで切羽詰まっていたな。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:16:04.65 ID:dEp6YdU10
「それなら、ちょっと考えさせてくれ」
どうやら、懸念は杞憂だったらしい。
ならば、じっくり欲しい物を考えよう。
その思って、熟考し始めたのだが。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:19:24.77 ID:dEp6YdU10
「私はちゃんと知っています」
「何を?」
「あなたが積み上げてきた、善行の数々を」
サンタは語る。自分でも忘れていた善行を。
8:名無しNIPPER[sage sage]
2018/12/24(月) 22:25:58.94 ID:dEp6YdU10
「とにかく、あなたには資格があるのです!」
「資格?」
「良い子はプレゼントを貰う資格があります」
良い子って。もうそんな歳じゃないってのに。
9:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:29:00.08 ID:dEp6YdU10
「わ、悪い。勝手に触って悪かった」
「い、いえ、お気になさらずに……くぅっ」
気にするなと言われても、気になっちまう。
なにせ、すげー顔色だ。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:31:18.77 ID:dEp6YdU10
「な、なあ、大丈夫か?」
「ふぅ……ひとまず、乗り切りました」
「それなら、いいんだけどさ」
とはいえ、相変わらず、顔色は青いまま。
11:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:34:18.21 ID:dEp6YdU10
「やっぱり、俺は何も要らないよ」
「ですから、それは困るんですよ!」
「困らせるつもりはないんだけどな」
「だって、私はどうしてもあなたにプレゼントを受け取って頂きたくて、こうして……」
「君が来てくれたってだけで、嬉しいよ」
12:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/24(月) 22:36:51.87 ID:dEp6YdU10
「私の、笑顔……?」
ほら、やっぱり首を傾げちゃったじゃん!
バカバカ! いつの時代のドラマだよ!
完全に黒歴史ですわ。もうお嫁にいけない。
27Res/27.38 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20