2: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:25:31.48 ID:TX6juVmuo
なにせ、今の俺の脳内には雑司ヶ谷の駅で見ず知らずの女の子――実際は未来から来たセレセブのはずだが――と出会った記憶がある。
世界線の再構成なのかは知らないが、アメリカへ行く前の幼い紅莉栖がなぜか池袋にやってきて、なぜかホームでしょぼくれていた少年にキスをしたことになっていた。
それだけではない。この時の少女、牧瀬紅莉栖こそが鳳凰院凶真の名付け親にまでなってしまった。典型的なタイムパラドックスが発生している気がするが……。
うむ。考えれば考えるほど意味がわからん。
3: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:27:58.96 ID:TX6juVmuo
岡部「ああ。俺はこの世界線の住人なんだと。この世界線の未来の紅莉栖と、過去でつながっていたのだ、と」
紅莉栖「……そうね。そういうループがあるおかげで、時間移動と世界線漂流をし続けたあんたの主観、意識は、この世界線に固定されているのかもしれない」
4: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:29:02.94 ID:TX6juVmuo
そんな話をしていると、ふいにラボの玄関の扉がガチャリと開いた。
まゆり「……あ、オカリンにクリスちゃん」
5: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:29:55.28 ID:TX6juVmuo
紅莉栖「怖い、夢?」
岡部「夢が怖くて寝れないのか?」
6: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:30:40.83 ID:TX6juVmuo
紅莉栖「は?」
まゆり「…………」コクリ
7: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:32:13.64 ID:TX6juVmuo
紅莉栖「そう決めつけるのは早計よ!」
紅莉栖の言う通りだ。俺だって否定したい!
8: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:33:04.45 ID:TX6juVmuo
まゆり「怖くて……次はどんな風に殺されるんだろうって思うと、眠れなくて……」プルプル
紅莉栖「教えてくれてありがとう、まゆり」ダキッ
9: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:35:17.91 ID:TX6juVmuo
まゆり「スー……スー……」
紅莉栖「一瞬で眠りについた。よっぽど寝れてなかったのね」
10: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:36:15.25 ID:TX6juVmuo
紅莉栖「岡部のR世界線のケースと同一視するのは危険よ。そもそも、まゆりには完全なリーディングシュタイナーがあるわけじゃない」
紅莉栖「実際、死の体験以外の記憶は思い出してない。それに、まゆりの意識は世界線漂流を経験していない。そういう意味で、岡部のそれとは別次元の症状と言える」
11: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:37:27.59 ID:TX6juVmuo
萌郁「こんに、ちは……」
階下のブラウン管工房のバイト、桐生萌郁。彼女がここにフラッと訪ねてくるのはそこまで珍しいことではない。一瞬まゆりのことを起こさないよう頼もうかと思ったが、元々もの静かなやつなのでその考えは刹那で捨てた。
12: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 21:38:30.86 ID:TX6juVmuo
岡部「まゆりッ!?」
紅莉栖「まゆり!?」
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