160: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 20:57:42.44 ID:Co1Z/VQm0
暖かい風に包まれる。
とある春の日の記憶が流れ込んできた。
桜の花びらが舞う。
161: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 20:58:33.34 ID:Co1Z/VQm0
俺は目を閉じた。
これで、彼女は目を覚ますはずだ。
そして、俺はこれから“悲哀を感じる可能性”を対価として悪魔に払い、精神崩壊を起こす。
162: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 20:59:05.30 ID:Co1Z/VQm0
「馬鹿、馬鹿、私のために」
「お互い様だろ」
163: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 20:59:46.60 ID:Co1Z/VQm0
結婚しようって、言いたかった。でも、駄目だ。
「私、また悪魔と契約するよ。あなたを助けるために」
164: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 21:00:25.69 ID:Co1Z/VQm0
景色がゆっくりと点滅した。
彼女と話せる時間はもうないようだ。
心がバラバラになるような感覚を覚えた。
165: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 21:01:01.18 ID:Co1Z/VQm0
景色がガラスの様に壊れ、消え去った。
同時に俺の心も割れて、散った。
166: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 21:01:36.58 ID:Co1Z/VQm0
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167: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 21:02:02.88 ID:Co1Z/VQm0
「君はとても運が良い。都合良く僕がピンチに陥って、僕を助けることができたのだから」
?
168: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 21:02:33.86 ID:Co1Z/VQm0
消毒液の匂い。病院独特の……日本の病院特有のものだという説もある匂いがする。
「たっくん……?」
169: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/19(月) 21:03:43.42 ID:Co1Z/VQm0
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カツコツと、精神世界にヒールの音が響く。
全ての人類の精神は深層心理で繋がっている。
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