15:名無しNIPPER[sage]
2018/08/03(金) 21:07:33.16 ID:ic1f/15SO
ホモ
16: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/03(金) 21:18:44.33 ID:GdHGw1+H0
新学期。
新しい学年で皮肉なことに大野と俺はクラスが離れた。
願わなかったとは言え、若干ほっとしている自分がいることも確かだった。
俺の彼女は、またしても大野と同じクラスだった。
17: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/03(金) 21:36:31.68 ID:GdHGw1+H0
終業式の前日、先日に受けた外部模試の結果が返却された。
大野と俺の偏差値は、10つ以上も違っていたのだった。
また俺の中に焦りがつのり始める。
18: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/03(金) 22:13:27.48 ID:GdHGw1+H0
「…杉山君、どうしたの?」
公園の柵に座り込んでいた俺を、公園に面している部屋の窓から見つけて彼女がすぐに近づいてくる。
驚いたような表情を浮かべている彼女は帰ってすぐに着替えたのか、制服ではなくすでに部屋着だった。
19: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/03(金) 23:42:20.31 ID:GdHGw1+H0
大野「いいか?だからそうなると今引いたこの線がこの三角形の…」
杉山「…。」
大野「聞いてんの?」
20: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/04(土) 00:47:44.81 ID:nCh+XXic0
杉山「あーそうだよな心配かけてごめんな、ちゃんと勉強するからさ」
大野「思ってねぇだろ、杉山」
杉山「…何」
21: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/04(土) 01:11:48.20 ID:nCh+XXic0
話しかけてもどこかいつも上の空でいるようになった。
どこか俺じゃなくて遠くを見つめるようになった。
時々泣き出しそうな瞳でいるところを見つけるようになった。
そんで、ついに好きな人が出来たから別れたいと、涙を頬に一筋落とした。
22: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/04(土) 01:43:38.84 ID:nCh+XXic0
残暑が掻き消えて、秋が深まった。
夏休みにもっとやっておけばよかったという後悔がつのっていく。
だがそんな後悔をしている暇すらない。
俺は大野に大分差を取られていて、それを埋めることが全くできていなかった。
23:名無しNIPPER[sage]
2018/08/04(土) 14:56:35.77 ID:hfSV+tl/O
悲報
クソまとめサイトあやめ速報、あやめ2nd
創作活動への冒涜続行
24: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/04(土) 19:30:14.55 ID:nCh+XXic0
大野という男はとにかく死角がない男だ。
才能にあふれていたし、顔もスタイルも良い。
運動神経も抜群で正義感が強く、それでいて謙虚だし親しみやすい面も持ち合わせていた。
「さとし、頑張ってきてね。」
25: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/04(土) 23:31:22.22 ID:nCh+XXic0
なかった。
切符で改札を通ってホームに出ると、真っ白い空から雪が落ちてくるのがみえる。
ちょうど電車が出ていったところだった。
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