9:名無しNIPPER[saga]
2018/07/29(日) 23:39:55.06 ID:e+N85h8HO
高校に入ってすぐに、文学部のドアを開いた。中学では見つからなかった友人が、ここでは見つかるかもしれないと。
果たしてそこにあったのは、文学部というよりはオタク文化研究会だった。
棚に並んでいたのは可愛らしい挿絵が入ったライトノベルに、最近話題のアニメのDVD。
10:名無しNIPPER[sage]
2018/08/09(木) 14:29:38.25 ID:u6QvXUI50
まだ?
11:名無しNIPPER[saga]
2018/08/11(土) 14:53:00.42 ID:0pc/1CL/O
「へぇ。まあ、君がそう言うならそれはそういうことなんでしょう」
一人で納得して、彼はまた話題を変えた。
「それじゃ、おススメ教えてよ。俺も読んでみるから」
12:名無しNIPPER[saga]
2018/08/11(土) 15:09:56.20 ID:0pc/1CL/O
「斜陽?」
鸚鵡のように、彼は私の言葉を繰り返した。
「太宰の、斜陽」
13:名無しNIPPER[saga]
2018/08/11(土) 15:18:23.54 ID:0pc/1CL/O
しかし、意外にもその結果はすぐに知ることになる。
週末を挟んだ月曜日、彼から読書中の私に話しかけに来たからだ。
これにはクラス中の人間がひどく驚いていた。それもそうだろう、誰かが私に話しかけることなんて、よっぽどのことがなければ今までなかったのだ。
14:名無しNIPPER[sage]
2018/08/18(土) 12:18:24.60 ID:afsGi84h0
まってます
15:名無しNIPPER[saga]
2018/08/25(土) 14:32:33.22 ID:/rrbT0R0O
「お、笑った」
「笑った?」
「うん、この間はそんな笑顔見られなかったから」
16:名無しNIPPER
2018/11/03(土) 09:28:01.43 ID:YudnrRhRO
石川くんには不思議な魅力がある。まだ話すのも二回目なのに向こうがオープンに接してくれているから、私も変に緊張せずに済む。
「そうなん? 意外だね」
「やっぱり、本ばかり読んでるし、ほら、私、暗いから……」
16Res/11.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20