文學少女
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12:名無しNIPPER[saga]
2018/08/11(土) 15:09:56.20 ID:0pc/1CL/O
「斜陽?」

鸚鵡のように、彼は私の言葉を繰り返した。

「太宰の、斜陽」

没落貴族の物語だ。彼の代表作であり、人生を投影させたとも思われる。

決して明るい物語ではないこの名を出してしまったのは、もしかしたら卑屈な気持ちが現れていたのかもしれない。

虐められ、靴を探し歩く、これから先楽しいことがあるのかも分からない私をそこに投影して。

「よし、分かった。読んでみる」

それが口だけでも事実でも、結果を知ることはないんだろうけど。

たまたま一緒に帰っているだけで、普段から話すわけではない彼に、感想を求めることなんて私にはできない。


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