125: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:46:15.04 ID:MeNYOwih0
『正直に申し上げて、貴女が作品内のアンチョビと同一人物であるという話は信用していません』
『しかし、記載いただいた情報がこちらの承知している情報と概ね一致していることも事実です』
『なにか事情があるのではないかと推察いたします』
『つきましては、一度、直接お話をうかがいたいのですが、ご都合いかがでしょうか(とはいえこちらの予定を鑑みると、12月10日以降とさせていただきたく)。』
126: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:49:17.69 ID:MeNYOwih0
『では、一旦、12月10日とさせていただけますか。予定が変わったらまたご連絡します』
『それと、アンチョビというキャラクターを使うことには目を瞑りますが、未公開の情報を漏らすのは今後やめていただくようお願いします』
『了解です。それでは12月10日によろしくお願いします!』
127: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:51:13.82 ID:MeNYOwih0
「とはいえ、これで質問に答える動画は終わりかな」
「ん? ユーチューバーをやめるのか?」
「いやぁせっかくここまできたんだし、それもどうだろう。制作陣以外からの情報も欲しいしね。しばらく普通のユーチューバーみたいにゲーム実況とかしてみようか」
128: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:52:45.12 ID:MeNYOwih0
「む、確かにな。戸庭も眠った方が良い。明日も仕事だろう?」
「俺のことは気にしないで良いよ」
アンチョビに「そうはいかないぞ」と背中を押され、俺は寝室へ誘導される。
129: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:55:10.16 ID:MeNYOwih0
2017年12月8日。金曜日。
働きづめである。
いつからかと言えば少なくとも1週間以上休みがなく、どうやら最後の休みは例の5連休らしかった。
10連勤か、なるほどなあ。
130: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:57:00.13 ID:MeNYOwih0
仕事が忙しい(忙しいという概念で済まされるのか)なか、動画の投稿も続けていた。
初めはゲーム実況が良いかとアンチョビと話したのだが、動画編集の難易度が高く、漫画や小説の紹介に切り替えた。
昼のうちにアンチョビが動画を撮影しておき、2日に一度、俺が家に帰った時に2日分まとめて編集を行った。
131: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:58:37.21 ID:MeNYOwih0
今日は、12月8日。つまり明日は12月9日だ。
移動中も飯を食っている間も仕事とアンチョビ(の動画)のことを考えていたのであまり意識していなかったのだが、今日はガルパン最終章第1話公開前日である。
そういえば2日前だったか、舞台挨拶回のチケットが二人分当選していたのを思い出した。
「戸庭、明日は映画に行けそうか?」
132: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 23:00:29.16 ID:MeNYOwih0
2017年12月9日。土曜日。
飯を食うと嘘をつき会社を出て、俺は山手線で池袋へと向かった。
映画館のホールではすでにチケットを手にしたアンチョビが待っていて、俺を見つけると笑顔で手を振った。
133: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 23:02:20.93 ID:MeNYOwih0
電車がギリギリだったので走ってきたのと、あまり体調が芳しくないのとで、コンディションは最悪である。
万全な状態で臨めないのは残念だが、映画と舞台挨拶を観られるのは素直に楽しみだった。
やがて、舞台挨拶と、映画の上映が始まった。
134: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 23:04:51.33 ID:MeNYOwih0
2017年12月10日。日曜日。
約束の時刻は13時ジャスト。
アンチョビと共に荻窪にあるガルパン制作会社へ向かうこととなっていた。
135: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 23:06:19.90 ID:MeNYOwih0
「あぁ、どうも。すぐにわかりましたよ」
案内された部屋には会社の代表が待っていた。
Blu-rayのコメンタリーで耳にした声だ。
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