【艦これ】一九四八年:あるいは爆雷でいっぱいの海
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4:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:12:58.59 ID:leW1YX1c0
「なるほど、それで警察か」
モディング・オペ
警察官は人体拡張手術を行っている比率が高い。ここで男が粘るほど、彼らの感染率は上がっていくだろう。
ニューロミッション
響は別回線で空母・葛城を呼び出す。神経通信なら第三者に傍受される恐れはない。
5:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:13:33.62 ID:leW1YX1c0
ロック
「――なら、心配はないね。禁固施設では最低限の薬しか使われない」
スタンドラム パルス
裏口から非殺傷のEMP陸上爆雷が投げ込まれる。激しい閃光と電磁波で男が完全に無力化した隙を突いて葛城達が突入した。
6:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:14:02.09 ID:leW1YX1c0
"Or All the Seas with Depth Charges."
7:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:14:40.26 ID:leW1YX1c0
『七月に君の転属が決定した』
帰投した響を待っていたのは、『提督』の無感情な宣告だった。
かつての大戦で甚大な被害を受けた横須賀は半ば放棄され、現在は舞鶴の一部と併合される形で横浜に機能を集約している。
8:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:15:13.81 ID:leW1YX1c0
ナノファージウイルスの感染者が初めて確認されたのが当時のロシア東部だった。
原因も対処法も分からない脅威にたちまち国家としての機能は分断・消失し、現在では内陸から港に至る巨大な防壁で感染者ごと隔離されている。
生き残ったわずかな都市に住む人々の行動も厳しく制限されており、壁の外に出るためには何か月もかかる審査を待たなければならない。
9:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:15:57.96 ID:leW1YX1c0
「……それは、決定事項、なのかな」
感染の危険度も桁違いに高い上、未だ不安定な情勢が続く地域への単独派遣だ。一度向かえば生きて祖国の土を踏める可能性は高くないだろう。
『国境線への艦娘派兵は国際会議での決定だが、艦種及び艦の指定はされていない。私が君なら適任だろうと判断しただけだ』
10:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:16:57.73 ID:leW1YX1c0
執務室を後にしながら、響は男の言葉を思い出す。
エクスペンダブル
「発症しなくても、私たちはいつだって使い捨ての消耗品だよ」
11:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:17:28.22 ID:leW1YX1c0
"Or All the Seas with Depth Charges."
12:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:18:04.21 ID:leW1YX1c0
ドック
彼女は空襲で大破した姉を船渠まで曳航していた。
口が悪いせいで誤解されがちだが、誰よりも優しく、理不尽に立ち向かう強さを持っていた自慢の相棒。
13:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:18:48.05 ID:leW1YX1c0
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14:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:19:27.35 ID:leW1YX1c0
響は当てもなくふらふらと歩きまわっていた。
気づけば人通りのない街の外れ。『国立特別療養所』と書かれた風化した看板の前。
キャリア
保菌者の確保は数えきれないほど行ってきたが、よく考えてみればその先に何が待っているかは正確に知らない。
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