藤原肇「外は雨の、こんな時」
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23: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:29:13.72 ID:/XOMflwr0



 止めどなく湧き出る言葉の中から浮かび出た言葉は、私の気持ちを最も詰め込んだものでした。

以下略 AAS



24: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:29:46.64 ID:/XOMflwr0


 私の言葉にさぞかしビックリしたのでしょう、彼は陶器のように固まってしまいました。ちひろさん、そんな「わお」って茶化すような顔をしないでください。とんでもないことを言ってしまった私だけれど、不思議と落ち着いていました。ここへ向かう時には、恥ずかしくて言えないと思っていたのですが。
陶器から生身に戻った彼は、少し恥ずかしそうに答えました。

以下略 AAS



25: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:30:47.34 ID:/XOMflwr0


 ちひろさんが、ソファでお話したらどうかと、私と彼に提案しました。

「Pさん、お仕事は大丈夫ですか?」
以下略 AAS



26: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:32:32.86 ID:/XOMflwr0


「ずっと寮で過ごしてたの?」

 お茶を啜ってから、彼は私に尋ねました。
以下略 AAS



27: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:33:24.78 ID:/XOMflwr0



「歩いてきたんだろ。雨は強くなかった?」

以下略 AAS



28: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:34:07.97 ID:/XOMflwr0


「あ、その髪留め」

 彼がその沈黙を破りました。
以下略 AAS



29: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:34:44.60 ID:/XOMflwr0


「いや、いつもの髪型もかわいいなぁって、いつも見るたびに思ってるけどな」

「ふぇっ」
以下略 AAS



30: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:37:14.81 ID:/XOMflwr0


「とにかく、肇のどの髪型もかわいくて、俺は好きだよ」

 彼はニコニコと笑って言いました。
以下略 AAS



31: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:37:57.60 ID:/XOMflwr0


「Pさん」

「肇、どうした?」
以下略 AAS



32: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:39:51.60 ID:/XOMflwr0

 雨はいよいよ激しくなってきたのか、いよいよ外は真っ暗になってきました。こんなどしゃ降りだと、しばらく帰ることはできなさそうです。それとも、貴方に送って行ってもらおうかな。そうすれば、一秒でも長く貴方のそばにいられるから。
 
 厚い厚い雲が、外では空を覆っています。その代わり、私の心を覆う雲はどこかへ行ってしまったようでした。貴方は私の心を覆う雲ではありませんでした。雲は私でした。私の本心を隠していたのが、その雲だったのです。
 
以下略 AAS



33: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:40:42.51 ID:/XOMflwr0



おわり

以下略 AAS



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