26: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/07/04(水) 22:32:32.86 ID:/XOMflwr0
「ずっと寮で過ごしてたの?」
お茶を啜ってから、彼は私に尋ねました。
「はい。どこかへ出掛けても良かったのですけど、あいにくこの雨だったので」
窓を見遣ります。私がさっき歩いていたよりも、また雨脚が強くなっています。
「そうだよな。雨の風景も良いけど、ここまで降られると遊びに出たくても一歩も動けない訳だし」
そう言って彼は肩を揺らしました。私もちょっと笑って、頷きます。
「そうして、ずっと部屋で過ごしていたら、ふと思ったんです。こんな時に、そばに貴方がいてくれたらなあ、って」
「……そっか」
「はい」
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