34: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/22(金) 21:57:18.39 ID:KEuP8EvK0
星梨花の操るシャワーによって、
幽霊の如く前髪をしとしとに垂らした響が言う。
「うぅ〜、ホントに覚えが無いの?」
35: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/22(金) 21:59:15.73 ID:KEuP8EvK0
「そうなの? その割には笑顔が胡散臭いって評判だけど」
「だ、誰が一体そんなこと。心外だなぁ」
36: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/22(金) 22:02:28.40 ID:KEuP8EvK0
「ふぁ……やっ、そこだめぇ……!」
抵抗するには弱々しい、抗議の声が彼女の唇から零れ落ちた。
37: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/22(金) 22:04:16.24 ID:KEuP8EvK0
「我慢してください。もう少しで全体が泡立ちますからね」
「も、もうすこしってどのくらいさ……ぁ!」
38: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/22(金) 22:06:48.83 ID:KEuP8EvK0
「はっ、はやく、はやく全部やって! 我慢できるうちに最後までシてっ!」
両腿を強く擦り合わせて、肩を強張らせながら頼む悲鳴にも近い彼女の懇願。
39: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/22(金) 22:08:22.63 ID:KEuP8EvK0
ここまで
40:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 01:29:37.72 ID:xWjT9C5UO
乙
41: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/23(土) 06:49:28.16 ID:NI6HsOLJ0
===
「はい、これでおしまいです」と、星梨花がにこやかに宣言した時には既に、
響が浴槽の縁にうつ伏せるように頭を押しつけ、だんまりと大人しくなってから長い時間が経っていた。
42: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/23(土) 06:50:48.35 ID:NI6HsOLJ0
そうして彼女は、えぐえぐと小さくえずきつつも座っていた椅子から立ち上がった。
体に巻いていたタオルを静々と外し、
それで自身の長い髪を包み込むようにして纏めたら。
43: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/23(土) 06:52:12.36 ID:NI6HsOLJ0
むしろ分かってもらえない方がプロデューサーとしては安心だ。
とはいえ、男が詳しく説明するにもそれができず、ほとほと困り果てていると。
44: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/23(土) 06:54:00.95 ID:NI6HsOLJ0
すると、タオルを腰に巻いた男の姿に星梨花が小首を傾げてこう尋ねた。
「プロデューサーさんは、見えてる部分が恥ずかしかったんじゃないんですか?」
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