35: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/22(金) 21:59:15.73 ID:KEuP8EvK0
「そうなの? その割には笑顔が胡散臭いって評判だけど」
「だ、誰が一体そんなこと。心外だなぁ」
響の評を受け、大げさに肩をすくめて見せるプロデューサー。
そんな彼に、星梨花はボトルから出した薬液を掌の中で広げながら。
「でも可憐さんが、プロデューサーさんからはいつもいい匂いがしてるって言ってますよ」
肯定された男がたちまち得意な顔になる。
そうしてそのまま、好意的な態度の少女に会心の笑顔を見せたなら。
「ならほら、笑顔の方だって素敵だろう?」
「……えへへ♪」
そのリアクションに笑って対応する星梨花。しばし向き合う笑顔と笑顔。
そのうちに男は、優しい微笑みをニヒルな笑みへと変化させ。
「女の子の成長は早いもんだ」
「ドコ見て言ってるのさ、ヘンタイ」
響は、まるで汚物を見るような目で男の顔を睨みつけた。
そんな彼女の首筋に星梨花が遠慮なく両手の指を這わす。
そうしてそのまま、髪の根元から毛先へと
薬液を擦りつけるようにして彼女がその手を動かせば。
「ひゃっ!? ……んっ」
不意を突かれて与えられたこしょばゆさに響がぶるっと体を震わせる。
縮められた首、よじられた腰、身を守るように胸元で構えられた両手。
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