1: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:20:34.91 ID:Fypyj9yR0
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あのね、よくさ、物語は先が見えないからこそ面白い! だとか、
突然のハプニングを楽しんでこその人生だよね♪ なんて粋がっちゃう人いるじゃない?
別に他人のライフスタイルを真っ向からヒテーする程心狭いつもりじゃないんだけどね、
だからと言って毎度毎度、それに巻き込まれるってんじゃ正直堪ったもんじゃないのである。
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2: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:21:51.03 ID:Fypyj9yR0
つまり、彼女との関係はそんな感じ。
歳の差は大体四つって感じ。
向こうが上で、こっちが下。
3: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:23:46.66 ID:Fypyj9yR0
なんてこったいと空を仰ぐ。
深くて広い頭上の海が広がってる。
誰しも心は網目模様。
4: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:25:05.47 ID:Fypyj9yR0
「それで、ねぇ、麗花ちゃんさ。流れ星っていつ頃降るの?」
具として入ってる謎のお肉をフォークの先でつつきながら、
かれこれ一時間は抱きっぱなしになってた疑問を良い頃合いだとぶつけてみる。
5: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:26:21.31 ID:Fypyj9yR0
すると彼女は出し抜けに、星空に向けていた視線をこっちの顔へとひょいと移し。
「ねぇねぇ、茜ちゃんはお星さまに質問してみないの? 今ならなんだって聞き放題なのに」
6: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:28:43.25 ID:Fypyj9yR0
それでもさぁ、麗花ちゃんさ。
そんな風にじぃっと見つめるんじゃなくて、ウキウキしながら耳を澄ませるんじゃなくて、
もっと分かりやすい伝え方ってのがあるんじゃないの?
7: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:30:36.64 ID:Fypyj9yR0
===
それから時間はさらに経って。
車から持って来たピクニックシートに腰を下ろし、
8: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/05/17(木) 12:31:45.38 ID:Fypyj9yR0
……だけど、夜空を見上げてた視線はずらせなかった。
時間が少しづつ流れる中で、お互いの呼吸する間隔まで徐々に、徐々に重なっていく。
シートの上はまるでステージ。二人っきり、星空の下のライブ会場。
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